2024年12月11日(水)

ツールホルダの拡販に注力
ユキワ精工 酒巻 弘和 社長

ユキワ精工 酒巻社長
 2001年ユキワ精工入社、05年取締役、07年常務取締役、17年6月から現職。
 昨年6月にドリルチャックや円テーブル、ツーリングシステムを手掛けるユキワ精工(新潟県小千谷市、0258・82・1800)の3代目社長に就任した。常務時代から注力してきたツールホルダの拡販に引き続き取り組み、日本の切削加工に貢献できる企業を目指す。

 同社では、祖業のドリルチャックがボール盤加工の減少に伴い需要が縮小。その一方で工作機械メーカーを中心に需要が増した円テーブルが現在の主力商品となっている。ただ、「今後も安定した需要が見込める保障はない。ほかの柱もつくる必要がある」と数年前から酒巻社長主導でツールホルダの販売に力を入れ始めた。

 同社のツールホルダ「スーパーG1チャック」は、芯振れ精度5μmという高精度が特長。競合製品にも勝る性能を持つが、発売から20年経ってもなかなか売上が上がらなかった。その原因の一つに「売り方」があった。

 「今までの営業は製品の機能を説明するばかりでユーザーのことを考えていなかった」と分析し、提案方法を変えた。「工具の長寿命化」「面粗度の向上」「サイクルタイムの短縮」などユーザーにとってどんな効果があるかを伝えるようにしたところ、徐々に売れるようになったという。

 また、定期的に製造、営業を含めた情報交換会を開き、上手くいった売り方の事例やユーザーの声などを社内で共有するようにした。「社内の意思統一が大事」。今年のスローガンをあえて「ツールホルダを売る」にするほど、全社を挙げて売上向上を目指している。

 ここまで徹底した取り組みを進められるのは、製品に自信があるからこそ。「これまで3分の2以上のユーザーから、以前より加工が良くなったという喜びの声をもらっている。もっと多くの方に使ってほしい」。今後は認知度を高める活動に注力し、提案方法にもさらに磨きをかける。

 新潟県小千谷市で70年以上ものづくりを続ける同社。今後も国内でのものづくりにこだわる。「当社の製品によって国際競争力の高い加工ができることをアピールし、国内でものづくりを続ける企業を応援していきたい」。

日本産機新聞 平成30年(2018年)3月20日号

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト