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上昇志向と安定志向・・・ 個々にあったオペレーション
個性を活かす
前回、社員にやる気を起こさせるには、「志」を持たせることが重要であり、自律性の提供と正しい評価、外向きの視点が必要だと書いた。しかし、複数の部下がおり、同じように対応しても、驚くほどやる気を出す人とそうでない人がいる。人によって価値観が違うから当たりまえなのだが、ならば、その人その人に合ったやる気の引き出し方法を取らなければならない。日頃から、その目標や価値観を把握しておく必要がある。
例えば、上昇志向の人と安定志向の人。
昔の上昇志向と言えば、会社の部長や役員など社会的に高い地位に就くために、下積みの苦労はいとわなかった。今の人は即偉くなりたいという人が多いように思う。ならば、負荷が重くても早く成長できるように将来像を示しながら仕事をやらせてみる。
一方、出世よりも楽に安定した生活をしたいと思っている人には、適当に会社に貢献できる環境を作るしかない。しかし、その人も、人並みに地位に就きたいし、報酬も欲しいと思っているからややこしい。働き方改革というのは、間違えるとこういう人たちがまん延し、“悪貨が良貨を駆逐”しかねない。
また、褒めると一層努力して伸びる人と、努力もしないで高慢になる人がいる。違いは、目標をどこに置いているかだろう。今の自分でいいと思ってしまえばそれ以上努力をしなくなるし、さらなる成長を期待し、次はこれを目指してくれというと「無理な要求をされた」などと、単なるノルマの上乗せのように受け取られる。自分を過大評価しているのか、何をしても許されると勘違いしているのかも知れない。「あの人はわかってない」「彼はダメだ」など、同僚や上司の悪口に走って社内の雰囲気を悪くしてしまう。「やればできる」という自信とともに、自分の現在の実力を正しく自覚させなければならない。一度高くなった鼻を正すのは難しいが、顧客など外部の目と評価にさらして、やらせてみて、壁にぶち当たれば、本当の自分の実力を知ることになるだろう。
反対に、自分の能力になかなか自信が持てない社員もいる。「失敗したらどうしよう」と考える。「絶対大丈夫だ」と励ますよりも「失敗しても命までは取られない」と、背中を押す方が良さそうだ。小さな成功を積み重ね、落ち込んでも底割れしない自信をつけさせたい。
会社というのは、いろいろな人の集まりであり、だからこそ大きな成果をあげることができる。個性を活かすために、それを認め、個々にあったオペレーションに気を配りたい。
2017年12月20日号掲載
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