2026年8月26日(水)

トラスコ中山 商品検索にAI導入
システム稼働、来春めど

だれでも正確に早く

 トラスコ中山は米IBM社の人工知能(AI)を導入した。商品検索のスピードや精度を高めることが狙い。まずは2018年の春をめどに、社内向けに商品検索をしやすくするシステムを稼働させる。19年には、ECサイト「トラスコ オレンジブック.Com」に組み込み、社外向けのサービスとしても展開する計画。AIの活用を加速させるため、今年11月より大阪本社内にAI課も新設する。

トラスコ中山 AI導入
トラスコ中山が考えるAI活用のイメージ

 「熱に強くて、薬品にも対応できる手袋が欲しい」―。こうしたあいまいな表現での注文は機械工具業界ではよく見られる光景。

 トラスコ中山がAIを活用して目指すのはこんな問い合わせに対して、膨大な商品から瞬時に最適な商品を検索できる仕組みだ。

 現在、トラスコ オレンジブック.Comでの商品検索は型番やメーカー名、同社独自の発注コード(商品コード番号)で入力することが多い。

 前述のような口頭での問い合わせに対して「耐熱性、耐薬品性といった商品情報に明記されている的確な単語が必要で、商品を見つけるのに時間を要していた」という。

 1億5000万円を投じ、米IBM社のAI「IBM Watoson Explorer」活用した「商品問い合わせシステム」を構築。商品検索の速度や精度向上を図るとともに、段階的にニーズに応じた機能を拡張していく考えだ。

 まずは18年春をめどに社内向けシステムとして稼働を目指す。トラスコ オレンジブック.Com2018年版に掲載する36万点を対象に、販売店からの問い合わせなどを文字入力し、速く、正確に最適な商品を抽出できるようにする。

 18年秋には対象となる商品を132万点にまで広げる予定だ。19年中には、商品問い合わせシステムをトラスコ オレンジブック.Comに組み込み、販売店やユーザーなどでも使えるようにするという。

 今後について「文字だけでなく音声入力などの機能も拡張し、より社内外で活用できるシステムにしていく。顧客の商品問い合わせ対応の満足度を高めたい」としている。

AI課も新設
 同社では合わせて、AI課の新設も発表した。AIによる実現可能な研究や、活用計画の策定などを行う。カタログメディア部の傘下に「トラスコ オレンジブックAI課」として、大阪本社内に置き、課長含め6人体制でスタートする。

日本産機新聞 平成29年(2017年)10月25日号

[ ニュース ][ 日本産機新聞 ][ 機械工具業界の出来事 ] カテゴリの関連記事

特集 メーカートップインタビュー① 工作機械・切削工具メーカー各社に聞く今年注力すること

国内の製造業は人工知能(AI)普及によるデータセンターの需要拡大、造船業界の復活、航空宇宙・防衛産業など需要が沸き起こる一方、イラン情勢や中国との経済摩擦による原材料の高騰、供給不足など課題も浮き彫りになり、日本の製造業 […]

ブラザー工業・寺倉 達雄常務執行役員「5軸加工ソリューションの提案」【特集:メーカートップインタビュー】

欧州市場の開拓なども –現在の市場環境は。 国内の自動車産業の投資が力強さを欠く一方、半導体関連市場は活況だ。特に、AIデータセンター関連需要が伸びている。また、石英ガラスやセラミックス、樹脂加工など、加工対 […]

イスカルジャパン・岡田 一成代表「MAX OUTのコンセプトを浸透」【特集:メーカートップインタビュー】

最少資源で最大効果を創出 –今年注力することは。 依然として、素材の価格高騰が続く中、最少の資源で最大の効果を発揮する「MAX OUT/MAX VALUE」というコンセプトを推進していく。前提として、製品の「 […]

トピックス

関連サイト