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機械工具商社上場9社の
2017年3月期第2四半期
2社が増収、7社減収
マテハン、自動化機器は堅調
機械工具商社上場9社の2016年4―9月期決算が出そろった(トラスコ中山は2016年1―9月期決算)。各種補助金の採択待ち、中国経済の減速によって工作機械の受注が落ち込んだことや、自動車向け工具が減少したことなどが影響し、7社が減収となった。しかし、今夏に採択された補助金によって工作機械の需要回復が見込まれることや、マテハン機器や、自動化機器など一部の商材では好調を維持するなど、国内を中心に需要の底堅さが感じられ、下期での回復が見込まれている。
下期回復へ期待
日本工作機械工業会によると16年4―9月累計受注額は、617億円と前年同期比で18.3%減少した。山善やユアサ商事、フルサト工業などの工作機械部門はこの影響を大きく受けた。ただ、ある工作機械メーカーは「前期は省エネ補助金特需があったため、今期も決して低い水準ではない」と話す。
加えて、国内の工場稼働率には持ち直しの動きが見られ、切削や測定工具、制御機器を始め、空調機器、マテハン機器、ロボットなどの自動化製品が堅調に推移した。山善の機工事業部(国内)では649億円と同1.4%増加となったほか、ユアサ商事の産業機器部門も同3.8%増の318億円、日伝の産業機器の販売も同1.2%増の113億円となった。また、NaITOの計測部門も同8.4%増の80億円と好調だった。
7社が減収となる中、増収を記録したのがトラスコ中山と日伝の2社。トラスコ中山は、ネット通販や電子購買向けのeビジネスルートが同25.3%増の135億円と大きく伸長したことに加え、既存の機械工具商や溶材商などのファクトリールートや、ホームセンター向けのルートでも前年比で約5%増加した。日伝は、主力の動力伝導機器では微減となったが、産業機器、制御機器の更新需要を上手く捉えたことによって、減少分を補い、微増となった。
下期については、今秋に開催されたJIMTOF2016や今年6月と10月に採択されたものづくり補助金の影響による工作機械の受注回復に加え、自動車業界でも2018年モデルに向けたプロジェクトが動き始めるなど、上期に比べて業績回復が期待される。通期売上高は、杉本商事と大阪工機の2社が中国や新興国などの海外市場の需要減少を理由に減収へと下方修正したほか、フルサト工業と鳥羽洋行も減収を見込むものの、上期に比べ減収幅は縮小する。また、山善、ユアサ商事、トラスコ中山、日伝、NaITOの5社が増収を予想している。
日本産機新聞 平成28年(2016年)12月5日号
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