2024年11月21日(木)

変革・変身進む 管理職のコスト意識 -仕事考-

法要もリモート時代

先行きの不透明感はある。半導体やコネクタなどDX(デジタルトランスフォーメーション)関連部品は回復している。機械工具業界も、組み込み部品の納期長期化、切削工具の生産拡大など好感触を肌で感じられるようになってきた。

一方で、仕事のやり方や働き方は、ニューノーマルという言葉が生まれ大きく変わっていく。各社の変革・変身は既に始まっている。目的は、付加価値生産性の向上にある。高齢化、人口減少による労働人口の減少が背景にあり、コロナ禍が拍車をかけた。生産性や付加価値生産性と言っても様々な指標があり、ここでは付加価値額を従業員数で割った労働生産性の向上を考える。売上高から外部の購入額(仕入れ原価)を引いた限界利益を従業員数で割った金額と考えると分かりやすい。ただし、購入額は仕入れ先が一方的に決めるものではなく、論理的な交渉の上にある。

労働生産性を向上すべく、省人化・自動化・無人化の需要が高まっている。もちろん、スキルアップのための社員教育や、無駄をなくす改善活動なども同時に進められている。それらを実行するために管理職はもちろん全社員のコスト意識が重要なことは言うまでもない。

WebやSNS、前述のリモートなど新しい技術を活用し、時代を捉えた企画や手法をなど新しい需要も取り込みたい。

寺院もリモートで法要をするという話を聞いた。従来なら考えられない。コロナ禍で法要を営みにくいので、リモートでの需要があるらしい。

しかし、ふと閃いたアイデアを、その思いつきに酔いしれてしまって、業界情報を調べもせず、緻密なコストと効果(成果)を分析しないまま実行することはNGだ。先行投資という綺麗な言葉も、成果までの緻密な計画があってこそ。費用が掛かるだけで成果が伴わなければ、労働生産性の向上に繋がらない。

企業は利益を投資し、生産性を上げて継続して利益を出さなければ存在しない。肝に銘じておきたい。

日本産機新聞社 2021年8月20日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト