ミスミグループ本社は4月から、自動販売機による間接材の調達コストを削減するサービスを開始した。ユーザーの工場に自動販売機を設置し、発注頻度の高い商品を中心に販売する。発注や在庫の手間、不正な商品の購入防止につなげる。間接 […]
この人に聞く2015
丸尾 清水 弘和社長
銀行から借り入れる月々のお金が昨年10月、ゼロになった。借りていたのは在庫を仕入れるための資金。「以前は年に1、2個しか売れない商品も余分に補充していた。本社(大阪・立売堀)と東大阪営業所の在庫と仕入れを見直したら、銀行から借りなくてもよくなった」。
在庫と仕入れの見直しは、昨年4月の社長就任時に掲げた3つの目標のひとつ「無借金化」の一環。4年前に専務に就き、経営の一端を担う立場になり「商品個々の受注に対し在庫と仕入れが多すぎるのでは」と疑問を抱き、取り組んできた。
在庫はメーカー20数社の切削工具や工作機器約20万点。日々の業務の合間に全点の過去5年の受注実績と在庫・仕入れの量を照らし合わせ、一つひとつ適正と思う量に変えていった。終えるのに3年掛かったが「不動在庫が減り、借り入れもなくなり、資金面でずいぶん身軽になった」。
丸尾は今年で創業61年の切削工具卸商社。長年にわたり取引先に愛されている理由は、商品知識が豊かで技術的な提案もできる営業や、機械工具の街・立売堀のネットワークでどんな商品も仕入れてクイックネスに届けれることにあるという。
ほかの卸商社とは違う特色を出していくためにも「今後はベテランの知識やノウハウを若手に継承し、一方では測定機器なども立売堀の商社から仕入れて取扱商品を増やすなどもっと立地を生かしていきたい」。
残る2つの目標は、自社の本社ビル建設と、新たな拠点開設。そしてその先には全国に販売網を広げたいという思いがある。「全国展開はいつか叶えたい夢」。無借金化はその第一歩だ。「じっくりと考え、達成できる方法を見つけ出したい」と残る2つの目標に挑む。
プロフィール
1976年生まれ、大阪市出身。98年奈良大学社会学部経営学科を卒業し不二越に入社。2001年シミヅ産業、02年に丸尾。11年専務取締役兼営業部長。14年4月に社長。
日本産機新聞 平成27年(2015年)1月25日号
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