2026年6月22日(月)

関西作業工具協同組合の研修会 トラスコ中山・中山社長が講演

関西作業工具協同組合(宮川恭一理事長・レッキス工業会長)が3月18日、シティプラザ大阪(大阪市中央区)で開いた研修会で、トラスコ中山の中山哲也社長が「もっともらしいハナシには気をつけろ!」という演題で、同社の独特の事業展開や経営姿勢について講演した。講演の主な内容は次のとおり。

トラスコ中山・中山社長
トラスコ中山・中山社長

もっともらしいい話に気をつけろ

当たり前の発想では難しい

 機械工具業界で当社は問屋として最後発です。業界最下位から這い上がっていくには、当たり前だけの発想では歩んでいけなかった。
 当時、業界の方々から『これからは御用聞きではダメだよ、提案営業ができる会社しか生き残れない』と言われた。けれど、本当に提案営業で伸びた会社がどれだけあるのだろうかとも思っていた。
提案営業とはいうけれど、工具商の受注形態の殆どは、お客様からの注文。工具商に求められているのは『注文に応えること』だと感じていた。それなら、徹底的に御用聞きをしようと事業展開したんです。

人がしないことをする

 当たり前では勝ち残っていけませんから、周りの人からすれば普通ならしないこともしてきました。例えば不景気でも社員や拠点、在庫を減らさなかったし、売れると判断した商品は在庫しました。
 「不景気には経費を削減するもの」とか「売れ行きを見てから在庫する」とか言う人もいるけれど、社員や拠点など会社の力を減らして伸びた会社はないし、売れると分かってからでは世間並みに終わります。

お客様が求めることを

 社内のもっともらしい意見にも納得できなければ、異を唱えてきました。例えば「PB専用のカタログを作りましょう」「荷台に収まらない商品の在庫はやめましょう」「手形全廃はいいけれど一部は手形でもいいのでは」など、そういう意見には全て反対してきました。
 なぜなら、お客様は様々なメーカーの商品を検索できるカタログが良いのであって当社のPBしか載ってないカタログなんて魅力がないし、荷台に乗るかどうかは当社の都合であってお客様は求めていない。支払いの現金化も殆どの取引先が快く応じてくれて反対したのはごく一部。反対の声が強いのではなくて一部の声が大きいだけなんです。

経営には本質を掴む力

 誰もが思いつき、皆が進む方向に成功の文字はないと信じ、御用聞きに徹し、物流やPB商品の開発に力を入れ、早くから電子商取引などにも取り組んできました。
 会社を成長させるのは独創力です。独創力を生む秘訣は人の何倍も、何十倍も考えることです。ひとつのことを考え抜く。そして本当に重要なことは何か、本質をつかむ。これが経営者にもっとも大切なことだと思います。
 そしてもう一つ、勇気を持って一歩を踏み出すことです。ターニングポイントは、過去を振り返って『あの時だった』と確認するものではありません。自ら作り出すものです。どんな困難が立ちはだかっても、力技ででも挑むことが必要です。

日本産機新聞 平成26年(2014年)3月25日号

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