2025年10月14日(火)

変革・変身進む 管理職のコスト意識 -仕事考-

法要もリモート時代

先行きの不透明感はある。半導体やコネクタなどDX(デジタルトランスフォーメーション)関連部品は回復している。機械工具業界も、組み込み部品の納期長期化、切削工具の生産拡大など好感触を肌で感じられるようになってきた。

一方で、仕事のやり方や働き方は、ニューノーマルという言葉が生まれ大きく変わっていく。各社の変革・変身は既に始まっている。目的は、付加価値生産性の向上にある。高齢化、人口減少による労働人口の減少が背景にあり、コロナ禍が拍車をかけた。生産性や付加価値生産性と言っても様々な指標があり、ここでは付加価値額を従業員数で割った労働生産性の向上を考える。売上高から外部の購入額(仕入れ原価)を引いた限界利益を従業員数で割った金額と考えると分かりやすい。ただし、購入額は仕入れ先が一方的に決めるものではなく、論理的な交渉の上にある。

労働生産性を向上すべく、省人化・自動化・無人化の需要が高まっている。もちろん、スキルアップのための社員教育や、無駄をなくす改善活動なども同時に進められている。それらを実行するために管理職はもちろん全社員のコスト意識が重要なことは言うまでもない。

WebやSNS、前述のリモートなど新しい技術を活用し、時代を捉えた企画や手法をなど新しい需要も取り込みたい。

寺院もリモートで法要をするという話を聞いた。従来なら考えられない。コロナ禍で法要を営みにくいので、リモートでの需要があるらしい。

しかし、ふと閃いたアイデアを、その思いつきに酔いしれてしまって、業界情報を調べもせず、緻密なコストと効果(成果)を分析しないまま実行することはNGだ。先行投資という綺麗な言葉も、成果までの緻密な計画があってこそ。費用が掛かるだけで成果が伴わなければ、労働生産性の向上に繋がらない。

企業は利益を投資し、生産性を上げて継続して利益を出さなければ存在しない。肝に銘じておきたい。

日本産機新聞社 2021年8月20日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

開幕まで1週間 各展示館の見どころを紹介【特集:MECT2025】

人手不足や効率化提案 過去最大規模となる「メカトロテックジャパン2025」。工作機械や切削工具、工作機器、測定機器、ソフトウェアなどの最先端技術が一堂に集まる。人手不足への対策が喫緊となる中、自動化や省人化、工程集約など […]

注目の出展製品 工作機械・切削工具編【特集:MECT2025】

オークマ 第1展示館  1F03 主な出展製品 小型横形マシニングセンタ「MS-320H」(新)、複合加工機+ビルトインロボット「MULTUS B250Ⅱ ARMROID」、CNC円筒研削盤+移動式協働ロボット「GP26 […]

注目の出展製品 工作機器編【特集:MECT2025】

イマオコーポレーション 第3展示館  3E08 主な出展製品 IMGバイス(アイエムジーバイス)(新)、ワンタッチクランプ、ナットランナー治具ほか。 特長・見どころ IMGバイスは、5軸加工対応バイスで、センタ […]

トピックス

関連サイト