2025年10月31日(金)

シミヅ産業 清水  善徳社長「商社機能の本質を追求」【特集:商社トップインタビュー】

人手不足や自動車の電動化など、製造業を取り巻く環境は大きく変化している。時代の変遷に対応し、販売店やユーザーをサポートするため、卸商社は独自の戦略を強化する。新商材の開拓やコト売り、デジタルツール活用や社内体制の改革など各社で事業戦略の違いが鮮明になってきている。卸商社各社の戦略や具体的な取り組み、それに注力する背景などをトップにインタビューし、その考えを読み解く。

メーカー・販売店との連携を強化

清水  善徳社長

今年取り組むことは。

「お客様のニーズに合った在庫を揃え、早く正確にお届けする」という商社としての基本機能を改めて重視し、体制の強化に取り組む。こうした当たり前を徹底することで、お取引先の皆様により一層ご満足いただけるサービスの提供を目指す。

注力する商材は。

切削工具を主軸に、油圧機器、ロボット・工作機械の取り扱いをさらに拡充する。油圧機器については、東大阪支店の油圧事業部が設計から据え付けまで一貫対応できる点が大きな強みだ。ロボット分野では、深刻化する人手不足による自動化需要の高まりに対応すべく、社内のロボットチームと油圧事業部を中心に全国展開を進めている。

切削工具に関しては、協力メーカー様との同行営業や販売店様との勉強会を積極的に行い、関係をさらに強固にするほか、キャンペーン活動を展開し、需要の喚起に努める。

展示会の開催にも注力。

毎年恒例のブラザー工業様との共同展示会では、工作機械と弊社取扱いの周辺機器を一堂に展示し、実演を交えた提案で具体的な引き合いにも繋げている。今年6月の開催では、2日間で300人以上の来場を記録するなど、大変ご好評をいただいた。展示会の運営は、協力メーカー様のご支援があってこそ成り立つもので、来年以降も注力していく考えだ。

販売店へは。

北関東、名古屋、東大阪、広島、福岡の5つの在庫センターを活用し、地域に即した在庫をそろえ、注文翌日午前中には全国へお届けできる体制を整備している。他に、ウェブショップ「SHIMIZU INTERNET SHOP」やEDIの導入促進を通じて、お客様の業務効率化にも貢献したい。

他には。

今後も単にモノを販売するだけではなく、付加価値のある提案活動を一層強化し、メーカー様、販売店様と緊密に連携しながら、商社としての本質を追求していきたい。

日本産機新聞 2025年7月20日号

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