2026年10月11日(日)

ブラザー工業・寺倉 達雄常務執行役員「5軸加工ソリューションの提案」【特集:メーカートップインタビュー】

欧州市場の開拓なども

寺倉 達雄常務執行役員

–現在の市場環境は。

国内の自動車産業の投資が力強さを欠く一方、半導体関連市場は活況だ。特に、AIデータセンター関連需要が伸びている。また、石英ガラスやセラミックス、樹脂加工など、加工対象となる被削材も多様化した。当社も従来のアルミ加工に加え、鉄系やステンレス、インコネルなど難削材、石英ガラスやセラミックスまで対応領域を広げている。

–加工技術にも変化が求められている。

5軸・複合加工、難削材や脆性材の加工は機械性能だけでなく、工具選定や加工ノウハウ、さらに粉塵処理やろ過装置を含めた環境づくりが重要。そのため、工具メーカーなどと連携し、加工ソリューションを提案したい。ユーザーがすぐに生産へ活用できる環境を提供することが拡販においても重要なことだ。

–今年の取り組みは。

注力するのは5軸加工機や複合加工機の提案で、工具やCAD/CAM、機上測定、自動化システムなど組み合わせたトータルソリューションで、工程集約や生産性向上(サイクルタイム短縮)、省エネといった導入効果を具体的に示したい。

日本は欧州や中国に比べ5軸加工機の普及が十分ではない。特に中小企業では「どう使えばよいか分からない」という声も多く、導入のしやすさや運用ノウハウをセットで提供することが市場拡大には欠かせない。

–今後の展望は。

販売面では東南アジアや欧州市場に注力したい。欧州でも30番加工機市場に十分な成長余地があり、人員増強や5軸加工などソリューション提案で市場開拓を進めるほか、東南アジアは昨年、ベトナムに事務所を開設した。

日本産機新聞2026年8月20日号

[ トップインタビュー ][ メーカー ][ 切削工具 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

日進・尾野 功騎社長「難削材といえば日進」を広めたい【この人に聞く2026】

日進・尾野 功騎社長「難削材といえば日進」を広めたい【この人に聞く2026】

切削工具メーカーの日進(堺市堺区、072・221・8081)は、難削材に特化した製品開発に取り組んでいる。「NISSIN FALCON ENDMILL」を武器にニッチな分野を切り拓く同社の尾野功騎社長に、自社の強みや描く […]

特集 メーカートップインタビュー 各社に聞く、今年最も力を入れる事とは

AIの普及に伴うデータセンター需要の拡大に加え、航空機、防衛、造船など幅広い分野で追い風が吹く国内の製造業。一方、イラン情勢を背景とした原油価格や原材料の高騰、供給不安など、経営環境には不透明感も漂う。変化の波をどう捉え […]

牧野フライス精機・清水  大介社長「自動測定・補正システム拡販」【特集:メーカートップインタビュー】

牧野フライス精機・清水  大介社長「自動測定・補正システム拡販」【特集:メーカートップインタビュー】

側面視機能をリリース –今年注力することは。 工具研削盤に搭載される「内蔵型マイクロビジョンシステム monocam2」の販売に力を入れる。加工中の工具をカメラで自動測定し、規格から外れた場合はプログラムに補 […]

記事ジャンル

関連サイト