2026年6月26日(金)

精工産業  鈴木 浩司常務に聞く 高度化、多様化する測定・検査のニーズとは【特集:測定・検査の効率化】

機械工具や鋼材を扱う精工産業は昨年7月、ユーザーの測定業務を請け負う「計測技術室」を開設し、測定や検査分野を強化している。同事業を立ち上げた鈴木浩司常務取締役は「測定や検査業務のニーズの変化を感じる」と話す。自動化や効率化に加え、非接触式測定や非破壊検査、現場計測など多様化しているという。どんな要求が増えているのか。鈴木常務に測定や検査のニーズの変化を聞いた。

鈴木 浩司常務

–測定や検査のニーズの変化をどう感じますか。

一つがカメラやレーザー技術が進化し、アーム式などの非接触式測定を求めるユーザーが増えている。精度や難度が高いワークは接触式や高精度画像測定機で行い、精度が100分の1㎜程度のものは画像やレーザーで早く効率的に測りたいという要望が強い。また、これまで破壊検査でしかできなかったワークの内部をⅩ線CTスキャン検査したいという声も多い。

–他には。

機械加工の現場で測定したいというニーズが増えている。顧客からの品質要求が高くなり、後工程に不良品を出さないことが求められているからだ。インライン計測による全数検査などが最たるものだ。 

測定プログラム作成をして欲しいという要望も徐々に広がっている。プログラム作成に時間がかかるほか、プログラムを作成する測定技術者を育てる余裕がなくなっているからだと思う。測定ニーズは高度化、多様化している。

–自動化や効率化の要求はどうですか。

特に中小規模のユーザーほど要求は強い。大手は投資余力があり、大規模な自動化投資が可能だ。しかし、中小企業ほど目視検査や測定を人が行っている場合が多く、簡単にこうした検査や測定を効率化したいという要望は強い。人材の採用が難しくなる中で、測定や検査に人を充てる余裕がなくなってきており、自動化や効率化は待ったなしの状況だ。一方で、中小ユーザーは投資余力が小さいのも課題だ。

–こうした要求にどう対応しますか。

中小企業省力化投資補助金(カタログ型)の活用は有効だ。カタログ型に掲載される測定機は日々増えている。1000万円近くする測定機でも補助金を使えば半額で済むケースがある。投資をサポートする意味では有効だと思う。当社もカタログ補助金の販売事業者に登録したばかりだ。

–高度化や自動化には対応しますか。

昨年設置した「計測技術室」には三次元測定機、真円度測定機、形状粗さ測定機を導入したほか、測定プログラムを作成できる人材やソフトを揃えた。ただ、これだけでは高度化、自動化ニーズには対応できない。X線CTを持つ企業や、測定の自動化システムを構築できる企業と連携し、サポートできる幅を広げている。将来的には、計測技術室を拡大し、測定のことなら何でもトータルで対応できる機能を持ちたい。

日本産機新聞2026年6月20日号

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