2026年5月1日(金)

【特集:工具管理ツール】販売だけでなく、管理や調達までも支援

切削工具や工具の販売だけにとどまらず、工具管理ツールを活用し、工具の調達や管理までを請け負う動きが広がっている。人手不足で工具管理に充てる人材を減らし、生産や開発に注力したいというユーザーニーズが強まっていることが背景にある。機械工具販売店にとっては、ユーザーの工場内に入りやすくなったり、関係性を深めたりすることにつながる。さらに、急な納品などの営業コストの削減、ユーザー1件当たりの売上増を見込めるなどのメリットがある。

工具管理をシステム化することでユーザー接点の増加や関係性の強化にも有効との向きがある

ユーザーの工具調達や管理をサポートする工具管理ツールは提供者が多彩だ。まず、工具メーカーやツーリングメーカー、ソフトメーカーらが提供する製品。卸商社や販売店が独自で開発した製品のほか、最近ではネット通販企業も参入している。また、自動販売機タイプや、工具管理箱タイプ、ソフトウェア、場所を問わないタイプなど仕様も多岐にわたる。

提供の仕方もさまざまだ。工具管理システムを有償で販売するタイプ、一部の商社やネット通販が提供するタイプでは、物販で収益を上げる仕組みを採用しており、導入費を無料や低コストにしているものもある。

いずれの仕様にしても、共通する目的はユーザーの工具調達や管理の手間を減らすこと。工管理ツールを活用することで、工具の使用状況を常に把握し、無駄な工具の購入削減や、急な欠品をなくすことができる。また、必要な製品の在庫を常に確保できるため、管理者の作業削減にもつながる。

一方で、工具管理に関する作業を減らしたいというニーズも強くなっている。背景にあるのは人手不足だ。最近、工具管理ツールを導入したユーザーは「人手不足が加速する中で、技術者を生産や開発に専念させたい。そのために作業者が工具を探す時間や、管理する作業を減らしたかった」という。導入後は「管理コストの削減効果だけでなく、工具の使用量が見える化されたことで『工具を使い切る』意識が高まる効果があった」という。

機械工具販売店にとっても、工具管理ツールを提案することはさまざまなメリットがある。その一つがユーザー接点の増加だ。近年ではセキュリティの問題で「現場に入りづらい」という声は多い。

工具管理ツールを導入してもらうことで「現場に入りやすくなり、他の製品やサービスが提案しやすくなった」(ある販売店)という。

関係性強化も利点の一つ。自ら工具管理ツールを購入し、ユーザーに貸与している販売店では「ツール導入前の打ち合わせに時間が掛かるが、導入後も頻繁に打ち合わせが必要になったり、工具の提案が増えたり、ユーザーとの関係性が深くなった」と話す。

また、導入する際には、複数の機械工具商から購入することが少ないため、囲い込みにつながり、1社当りの売上増が期待できる。急な納品をする可能性も減るなどのメリットもある。

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日本産機新聞2026年4月20日号

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