2025年11月24日(月)

日本機械工具工業会  25年度生産額の見通しを下方修正

期初予想から0・8%減の4802億円

日本機械工具工業会(佐橋稔之会長・住友電気工業常務)は2025年度の生産額見通しを6月に発表した期初予想から0・8%減の4802億円(前年度比1・7%増)に下方修正した。前年度比では微増を維持しているものの、景況感の停滞や素材高騰など先行きは不透明な状況が続いている。

10月29日に開催した秋季総会で発表した。同時に公表したDI値では、25年度上期は︱23と厳しい状況が続いている。25年度下期は︱11と改善しているものの本格回復するとの見方は少ない。

下期の内需のDIでは、自動車が︱15と厳しい状況が続いていることが大きい。回復に期待するのは航空機や半導体で、航空機のDIは+24、半導体は+14となっている。

回復への期待はあるものの、切削工具を取り巻く環境は先行きが不透明だ。中国によるレアアース規制の影響で、超硬工具の原料のタングステン価格が高騰し、材料の調達に苦慮するメーカーが多い。米国の関税による影響も小さくない。

佐橋会長は「タングステンの相場は昨年に比べ2倍近い状況にある。アメリカの関税の影響もあり、25年度は厳しい状況が続く」と見通した。そんな中で「素材のリサイクルを進めるほか、会員企業の海外展開を支援し、技術力のアップに努めていく」と述べた。

日本産機新聞2025年11月20日号

[ ニュース ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

工作機械 25年9月度受注 11%増の1391億円を記録

内需は自動車の不調続く 日本工作機械工業会(日工会、坂元繁友会長・芝浦機械社長)はこのほど、2025年9月の工作機械受注額が前年同月比11%増の1391億4600万円になったと発表。7カ月連続で1200億円を超えた。 内 […]

機械工具上場商社 2025年4-9月決算

自動化需要さらに増加 機械工具上場商社の2025年4—9月期決算(トラスコ中山、フルサト・マルカホールディングスは1—9月期、NaITOは3—8月期)が出揃った。自動車の設備投資が依然として鈍いが、人手不足を背景に増加す […]

「できる仕事」は部下に【現場考】

指導経験積む時間つくる/業務過多を解消するには 目標を目指す営業が面白くて、熱中するうちに成績上位の常連になった。実績が認められ、20~30歳代で課やチームのリーダーに抜擢される。いわゆるプレイングマネージャー。業務をこ […]

トピックス

関連サイト