2026年10月7日(水)

三叉路…

〇…「新規開拓では、顧客の弱みを探すんです」。そう話すのは、ある金型メーカーの経営者。過去10年間で、売上を倍近く伸ばした。その社長が顧客の弱みを探す際に注目するのが「組織バランスの悪さ」という。

〇…曰く「どんな組織でも設計や営業、製造など弱い部署がある。そうした部署は大抵問題を抱えている」。興味深いのは、その問題の解決策が必ずしも金型ではないこと。最近、ある部品メーカーで設計が手薄だったため、設計者を常駐させることに成功したという。

〇…なぜそんな視点で提案ができるのか。「金型が嫌いだから」と笑う。「金型好きは金型技術で顧客の課題に向き合う」。ただ「金型にこだわりすぎると視野が狭くなり、問題の本質が見えなくなる」。先の部品メーカーの問題は金型でなく、設計不足による納期遅延だったという。

〇…機械工具を通じた生産性向上、加工効率改善などの積極的な提案は販売店の役割で、重要な視点だ。しかし、先の金型メーカーのように機械や工具というプロ目線を外して「顧客の弱み探し」をしてみてはどうだろう。意外と提案の幅が広がるのかもしれない。

日本産機新聞 2022年7月20日

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