2025年5月20日(火)

三叉路…

〇…「自分にとって大切な誰かを他の人に紹介することは自らの一部を削って渡しているのと同じこと」。取材先の経営者に言われた言葉だ。その人が伝えたかったのは、信頼のおける人を紹介することは、それだけ重要な行為で責任が伴うということ。

〇…確かに「誰々さんを紹介するよ」と言われた時、軽い責任や緊張感が伴う。少なくとも紹介者に迷惑はかけられないし、紹介してもらった人の役に立とうと思うのは人の性(さが)だ。逆に人を紹介したり、何かを薦めたりする時、同じように感じることがある。

〇…マーケティングで重視されている「顧客推奨度」という指標がある。自分が使っている製品をどれだけ他の人に紹介してもいいかという尺度で、それが高いほど、顧客からのロイヤルティが高く、業績との強い相関もあるという。

〇…この推奨度はモノだけでなく、人にも通じるのではないか。「新規は全ての顧客の紹介」という人がいたが、圧倒的な営業成績を誇る営業担当者だった。「この人なら他人に奨めてもいい」と信頼を積み重ねてきた結果なのだろう。顧客から顧客をどれだけ奨めてもらうか。顧客推奨度も成績の指標に加えていいかもしれない。

日本産機新聞 2021年11月5日

[ コラム ][ 三叉路 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社 自販機で間接資材の調達時間7割減

ミスミグループ本社は4月から、自動販売機による間接材の調達コストを削減するサービスを開始した。ユーザーの工場に自動販売機を設置し、発注頻度の高い商品を中心に販売する。発注や在庫の手間、不正な商品の購入防止につなげる。間接 […]

エバオン、サンコーインダストリー、トラスコ中山の取り組みに迫る【特集:商社の物流戦略】

物流強化に動く卸商社 卸商社の機能として昔から言われる「人・モノ・金・情報」。中でも、近年は「モノ」である物流機能の強化に動く卸商社が増えている。 背景の一つには顕在化してきた「物流2024年問題」がある。いまや配送業者 […]

タツタ  碓井克久社長に聞く

タツタ  碓井克久社長に聞く

機器と電気の知見を融合 伝導機商社のタツタ(大阪市西区、06・6538・3131)が制御や電気関連に強い企業のグループになって1年半。社長に就いて約1年を経て、碓井克久社長は「それぞれの強みである機器と電気の知見を融合さ […]

トピックス

関連サイト