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メカトロテックジャパン2021 開催に向けて/見どころ
今回のMECTは実質2年ぶりのリアル展で、「キカイを探そう」をテーマに197台の工作機械が展示され、新製品も982点披露される予定だ。ここでは、主催者やMECT実行委員長に今回展の見どころや、注目の出展製品の紹介、期間中に披露される主催者企画のコンセプトゾーンの内容などMECTの魅力を余すことなくお伝えする。日本の製造業は自動車のEV化やカーボンニュートラルなど環境対応、人手不足と大きな転換期を迎えている。新たな技術の導入こそ次代を切り拓く一手となるだろう。
次代の扉開く新技術 ~各号館見どころ紹介~
課題解決の機械やツール一堂に 自動化は新時代へ
〈1号館〉
1号館は多様な治具や工作機器、ソフトウェアの展示がメイン。自動化や加工効率化に不可欠な治工具の新製品や活用方法、5軸やAM向けのCAMなど、次世代のものづくりに不可欠なツールが出そろう。ベアリングやリニアガイド、ボールねじ、歯車など機械要素部品も多数出展する。こうした部品ではIoTに対応し、機械や動作監視など、設備を止めないための技術が披露される。
商社の出展が多いのも1号館の特長。メーカーの製品を組み合わせた商社ならではの提案が見られそうだ。また、安全に関する機器、5S活動に貢献する製品が多数展示される。切削油、運搬や環境改善機器、作業工具、などの現場改善のヒントになるツールの新製品や新技術が披露される。
〈2号館〉
切削工具と測定機器が集まる2号館。切削工具の注目は多彩な新製品だ。加工効率の向上や、高硬度材や難削材の加工、微細加工を可能にする革新的な製品が数多く登場する。需要が増える半導体や電子部品、医療機器など成長分野を意識した製品も紹介される。
周辺機器を含めトータルでの提案も目立つ。工具データや在庫情報などを管理する工具管理システムや、段取りを効率化するツールプリセッタといった製品が展示される。
測定技術は飛躍的に進化している。特に接触式と遜色ない精度を実現したカメラやレーザ、Ⅹ線などの非接触測定の新機種が登場。加えて、ライン上でも測定可能な耐環境性能に優れた機種や、EV関連の検査機器などが出品される。IoTを活用した測定システム提案やロボットを活用した自動化の提案なども見どころだ。
〈3号館〉
3号館では、工作機械メーカーが自動化、デジタル化を中心に、未来の工場につながる最新技術を展示。機械とロボットをパッケージ化するなど多様な自動化が紹介される。AGVと協働ロボを組み合わせた自動化など、機械加工からワーク搬送まで一連の流れの自動化提案が見られそうだ。
デジタル技術の進化も抑えたい。カメラやセンサを駆使した職人技の代替え技術や、ペーパーレス化を後押しする現場のデジタル化を図るプラットフォームが披露される。
ハードの進化も止まらない。1台で重切削から仕上げまでの加工に対応した機種が続々登場。工程集約や段取り替え削減、高精度加工の提案も多数見られそうだ。量産に最適な機種や加工領域の幅を広げた機種、大型化対応など、需要が拡大する自動車の電動化を意識した製品や技術が披露される。
開催に向けて
ニュースダイジェスト社 MECT事務局長 平野 清嗣氏
2年ぶりのリアル展
自動化や省人化など・感染対策を強化
メカトロテックジャパン2021は426社・団体が出展し、展示規模は1796小間と、今年開催される工作機械見本市では最大の規模になります。「キカイを探そう」をコンセプトに、工作機械197台の展示や切削工具、工作機器、測定機器など周辺技術も一堂に集まり、最新技術がリアルで見られる絶好の機会と期待しています。最新技術とは自動化や省力化、生産性向上、環境対応につながる技術で、工作機械にロボットや周辺装置と連携した自動化・省人化システムやIoTなどデジタル技術、さらに、SDGs、カーボンニュートラルなど環境対応や省エネに関する技術はここ数年で大きく進化しています。
主催者企画のコンセプトゾーンでは「未来を変える新技術の自動化」をテーマに、国内初披露のモニター付き協働ロボットや熟練作業者に頼っていたシールスポンジ材の貼り付け作業のロボット化といった他では見られない新しいロボットの活用方法を披露します。こうした最新のロボットや自動化技術を来場者に触れてもらい、新しい発見や今後のヒントになればと思います。ものづくりの最新トレンドを紹介するのが展示会の大きな役割であり、中部圏のものづくり産業の発展に役立てればと思います。
また、今回はコロナ禍の開催となるため、いかに来場者へ「安心・安全」を届けるかが重要です。主な対策として、会場内の通路幅の拡張など3密回避を図ったほか、入場時のマスク着用、検温、手指の消毒はもちろん、出展者の体調管理、各会場の滞留人数を制限するなど感染症対策を徹底しており、安心して来場して頂きたいと思います。
MECT実行委員長 髙田 研至氏
商社の重要な役割とは
メーカーと顧客つなぐ・新たな商材探しも
久しぶりにリアルな展示会の開催で非常に楽しみにしています。工作機械関連の展示会がなかったこの2年間、工作機械を含め技術は大きく進化しました。例えば、5軸加工機や複合加工機と、それに付随するチャックなど工作機器、切削工具など加工内容も大きく変化しています。また、人手不足を補うため、産業用ロボットだけでなく、協働ロボットやAGV/AMRなど搬送ロボットも登場し、ロボットの多様化も目立ちます。
こうした技術の変化を捉え、ユーザーに最新の技術を紹介する場として展示会は最適な場所です。ものづくり現場で活躍している人たちに足を運んでもらうことが機械工具商社の仕事であり、メーカーと顧客とをつなぐ重要な役割だと認識しています。地場産業の自動車業界は100年に1度の大変革期といわれ、EVやFCV車の開発、大量生産から変種変量生産へのシフトなど、ものづくりは変化の時を迎えています。機械工具商社も変化に対応し、新たな価値を作ることが必要です。
これからの展示会は、目的を持って臨む必要があります。自動車業界でも言われ始めているSDGsやカーボンニュートラルは間違いなく各企業が取り組まなければいけない課題であり、展示会を新しい商材やネタ探しの場として大いに活用すべきだと思います。例えば、「自動化」「DX」「変種変量」といったテーマや金属3Dプリンタなど最新加工技術も必見です。これまでとは目線を変え、顧客に良い商品を提供するという普遍的な役割を全うするためにも、MECT展が新しい気づきの場になればと願っています。
日本産機新聞 2021年10月5日
TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]
ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]