2026年1月1日(木)

「不●」を常に意識する –新製品・新サービスに繋ぐ–

コロナ後を思う

 緊急事態宣言が一カ月半ぶりに全国的に解除された。日本人の意識の高さゆえか収束に向かっている。第2波を防ぐためには、今後も引き続き警戒をしながら、徐々に活動を拡げていきたい。

 この間、プライベートも仕事も不便な状況が続いた。新しい様式も生まれてきた。マスク着用やソーシャルディスタンスもそうだ。ビジネスにおいてはリモートワーク、オンライン会議、時差出勤などが急速に拡がった。パソコンやソフト会社の業績が好転した。他にも料理のテイクアウトや宅配も増えた。

 考えてみれば、「不便」「不安」を解消することで新しいことが始まると言える。当社においても、初めてオンライン会議を導入した。オンラインでの取材もやっている。支障なく話ができる。ややタイムラグがあったり、ほんの少しの感情の動きを捉えにくかったりするものの、大きな問題はない。これも5Gが普及すれば解消されるのだろう。

 しかし全てがオンラインでOKというわけではない。Eコマースの活用も拡大したが、ユーザーが知っている製品よりも優れた製品を提案できるのは人だ。やはりビジネスは人と人との繋がりが基本であり、それはF2Fでこそ培われる。F2Fをベースに、オンラインを有効に活用したい。

 我々は「不便」「不満」「不安」「不快」「不具合」「不確実」「不道徳」…など、数え切れないほど「不」のつくことを体験している。私も含め、より良くなるよりも、「不便」など「不」のつくことを解消できるものに優先的に支出する傾向がある。この「不」のつくものを解消するニーズを意識して生活すれば、新しいビジネスチャンスが見つかるのでは。そこで、顧客に「どんなことで困っている」のか、「何に不満がある」のかなどを聞くのが一番手っ取り早い。そこから新製品・新サービスを発想する。1顧客でなく異なる複数の顧客の困りごとを解消できれば、大きな商売に育つだろう。

 一方で、顧客が不便に気づいていない場合もある。トラスコ中山は、「顧客の利便性向上」の声のもと、地道にひとつずつ不便さを解消している。ジーネットが言っている潜在的課題の解決もそれだ。「不●」を読み取る必要があるのだが、常日頃から自分自身が感じた「不」のつくコトやモノを書き留めておきたい。

 常に「不●」を意識し、アイデアに繋げるコロナ後のビジネスのひとつが見えてくる。

日本産機新聞 2020年6月5日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

構造の変化に挑む年

「好きな言葉はいくつかあるが、今回『正々堂々』を掲げたのは私の生き方であるからです。進むべき道に迷ったときこそ、より積極的で、より困難な方を選ぶ。そして、物事を判断する際には、ただ一つの『本質』を見極めることを何より大切 […]

情報は未来を描くツール【現場考】

共有で終わらせず、先を考える 自分が所属する部や課、ひいては会社がどのような方向に進むのかという未来予想図を描くことは管理職の重要な業務の一つだ。ただ、これだけ先が読めない時代に未来を描き切るのは簡単なことではない。ある […]

山善・山本猛夫記念奨学基金 今年は4名を認定

山善は、経済的な理由等により、修学困難な学生をサポートすることを目的として、「公益信託山本猛夫記念奨学基金」を1992年に設立し、委託者として支援。今年度は新たに4名の学生が新規奨学生として認定され、11月17日に認定書 […]

トピックス

関連サイト