2026年6月25日(木)

この人に聞く
IZUSHI 出石 篤社長

 今年9月に機械工具商社の出石(京都市左京区)は社名をIZUSHIに変更した。1910年(明治43年)に出石商店として創業し、機械工具販売を主軸に、近年は加工業やヨーロッパやアジアの海外製品の調達、テスト加工など幅広い事業を行っている。来年で創業110周年を迎える同社の今後の方向性を出石篤社長に聞いた。

コト作りで新価値創造

社名変更した理由は。

 当社はおかげさまで明治、大正、昭和、平成、令和を過ごし、私で5代目となる。これまで時代の変化に合わせて社名変更しており、常に時代が変わる中で言葉の持つ意味は大きいと思っている。例えば、ある会合で参加した企業の内、漢字の社名は当社のみで、業界内なら『いずし』は読めても初めての方は読めない。グローバル化も考慮し、誰もが読めるようにしたのが理由だ。社員に対し新しいことをするというメッセージにもなる。

社名変更でビジネスも大きく変わりますか。

 基本のビジネスは国内がメイン。ただ、もっと海外の情報を国内に届けたいと思っている。海外との貿易やタイ事務所も構えており、日本国内にはない商品や他社にはないサービスを通じ、専門性や独自性のある製品、サービスを提供したい。

例えば。

 従来の機械工具商社の商材に+αとして、コト作りが重要だと考えている。例えば、キーエンス製マイクロスコープを活用した工具刃先分析サービスやテスト加工などだ。サービス(エンジニアリング機能)を強化しながら、ハードである商品を販売していく。

現状の課題は。

 働き方改革も含め、常識に対するマインドセットを行うこと。多くの仕事は従来通りの方法で行われている。入社式や内定式もそうだろう。そうした形式的なことを再定義し、本質は何かを問いている。当社では内定式を学生と食事しながらコミュニケーションを図る場に変えた。服装も内勤ならカジュアルな服装や商談する場合はスーツにするなど、時々に応じて自己判断すれば良いと思っている。今までは形式的に行っていたことを再定義し、より現実に重きを置かないといけない。

来年で創業110周年
刻印機テストや刃先診断

110周年を迎える意気込みと今年の取り組みは。

 長期展望が重要で、刃先分析やテスト加工などは種まきの一部。すぐに受注に結び付くものではないが、長期的視野に立った取り組みだ。将来は個々の力が発揮できるプロフェッショナルな集団として当社のファンを増やしていきたい。まずは、来年1月をメドに名古屋支店と三河営業所を統合し、愛知県刈谷市に新オフィスと工具や刻印機のデモ、テスト加工が出来るテクニカルセンターも併設する。また、一部はコワーキングスペースにして、様々な人と交流を図れるシェアオフィスとして活用する。

 

日本産機新聞 2019年12月5日

[ この人に聞く ][ インタビュー ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

日本機械工具工業会 超硬工具のリサイクルガイドラインを改定、国内還流の強化へ

日本機械工具工業会 超硬工具のリサイクルガイドラインを改定、国内還流の強化へ

日本機械工具工業会(佐橋稔之会長・住友電気工業常務取締役)は6月2日、超硬工具のリサイクルガイドラインの改定版を発表した。超硬工具素材のタングステンの調達難や価格高騰に対応するため、超硬スクラップの国内還流を強化する。合 […]

部下の心理的な安全を守る【現場考】

組織運営で会議は重要なファクターだ。アイデアを集め、選び、決める。採択した内容がときに組織の成長や進化に大きく結びつく。では会議で管理職はどのようなことを心掛けるべきか。あるメーカーの製造部長は「部下の立場を守ってあげる […]

日伝が事業方針説明会、DX軸に顧客の競争力を支援

日伝(大阪市中央区、06・7637・7000)は5月8日、帝国ホテル大阪(大阪市北区)で事業方針説明会を開催した。製造業の人手不足や原材料価格の高騰など取り巻く環境が変化するなか、DX・自動化提案や業務改革などを推進し事 […]

トピックス

関連サイト