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半導体や自動化投資強く ー機械工具上場商社2022年4‐9月期決算ー
機械工具上場商社の2022年4‐9月期決算(トラスコ中山、フルサト・マルカホールディングス、MonotaROは23年1‐9月期、NaITOは3‐8月期)が出そろった。前年から続く好調な工作機械の受注が売上増に貢献したほか、自動化投資や半導体業界も堅調で全社が増収となった。一方、半導体不足の影響で自動車の減産が続き、国内では工具需要が比較的低調だった。通期では、相次ぐ値上げが売上増に貢献しそうだが、円安や部品不足など不透明な状況が続く。
全社が増収
値上げや円安、部品不足 〜先行きに不透明感〜
10月の工作機械受注額が2年ぶりに前年同月比で5.4%の減少に転じたものの、1411億円と高原状態が続く。今決算ではこれまで積みあがっていた受注残が売上増に貢献した。
ユアサ商事の工業機械部門の売上高は528億円と23.6%の増収となった。山善の国内の機械事業部の売上高も417億円と前年同期比で30.3%増加。また、海外の機工部門も好調だったため、半期としては過去最高の売上高を記録した。フルサト・マルカホールディングスは合併により増減比較はできないが、工作機械が好調で、機械・工具セグメントの売上高が783億円だった。
工作機械と同様に、自動化や半導体業界向けの投資は変わらず堅調に推移した。こうした需要の波を捉えたのが、制御や産業機器が主力の日伝や鳥羽洋行だ。日伝の売上高は653億円と10.5%増。円安が加工産業にはプラスに働き、脱炭素関連やデジタル分野での増強投資につながった。鳥羽洋行も半導体業界や自動化投資が好調で、売上高が150億円と4.6%伸びた。
消耗品の在庫を幅広く持つトラスコ中山も好調を持続。決算期は異なるものの、ネット通販やホームセンター向けが2けた増となるなど好調に推移し、売上高1809億円と8.4%増加した。
一方で、機械や設備に比べ、停滞したのが国内の切削工具だ。半導体不足に伴い、自動車業界の減産が響いたためだ。NaITOの切削部門の売上高は109億円と0.2%増とほぼ横ばい。全体の売上高でも221億円と0.4%増にとどまり、システム投資などの影響で減益となった。
Cominixは海外の伸びが下支えし、全体での売上高は141億円と7.3%増加したが、切削工具事業の売上高は82億円と0.2%減となった。一方で、値上げが奏功し、利益面は大幅に改善した。
全社が増収を維持した今決算だが、通期では好悪の材料が入り混じり、不透明感が漂う。プラス材料では、下期に入り、切削工具を中心とした製品の値上げの影響が売上の増加につながりそうだ。一方で、円安による影響が読み切れず、エネルギー問題、部品不足も引き続き懸念されており、難しいかじ取りが続く。
ネット通販、変わらず堅調
ネット通販2社は堅実な成長が続いている。ミスミグループ本社は中国のロックダウンや、流通事業の「VONA」で、一部の商品を販売中止した影響はあったものの、売上高は1881億円と3.2%の増収を確保した。
一方、MonotaROの1‐9月期は、大手企業向けの購買管理システムとの連携などが拡大し、売上高1659億円の19.9%増と2割近い成長を続けている。
日本産機新聞 2022年11月20日
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