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【特集】事業承継に向け課題とすべきこと 渡忠機械 渡邉 達也社長に聞く
業績が好調な中小企業ほど株価が高くなり、株式の譲渡で承継に悩む経営者は多い。実子がいないケースだと、補助金などの各種制度の活用が難しいケースもある。そうした中、M&Aを承継の手段として考える経営者が増えている。M&Aで大手機械商社の100%子会社となった渡忠機械の渡邉達也社長に、M&Aを活用する上で、意識すべきことなどを聞いた。
M&Aはゴールじゃなくスタート
わたなべ・たつや
1944年生まれ、77歳。1967年渡忠機械入社、1990年3代目の社長に就任、30年以上社長を務めた。2014年頃から承継を考えはじめ、17年に兼松KGKの100%子会社になることを選択した。
譲れないことを明確に
およそ5年前にM&Aで、機械商社の兼松KGKの100%子会社になりました。その目的は「事業承継」です。切削工具を強みとする当社は1970年の株式会社化以降、一度も赤字を出したことがなく、無借金経営を続けてきました。
必然株価が高く、実子のいない私にとって、今の制度上で、社員や身内への株式譲渡は非常に難しく、事業承継するのは困難でした。色々と検討した結果、M&Aという手段を選びました。
譲れなかったのは、お客様、仕入先もそのままでビジネスを変えないこと。そして、社員の待遇も変えないこと。今まで当社を育てて頂いたお客様、仕入先、社員にマイナスになることは避けたかったからです。その条件を認めてくれない限り、「受けない」と仲介会社にも打診しました。
譲渡先にもこだわりました。異業種だとその会社の業績が悪いと身売りされる可能性があります。同業者では、仕入先やお客様が重複すると関係性を見直す必要に迫られるかもしれない。そうした懸念がなく、条件を丸ごと認めてくれたのが兼松KGKでした。
5年経ちましたが、両者で共有していた計画は概ね予定通り進んでいます。当社が工作機械を販売したり、親会社が切削工具を販売したり、クロスセルによるシナジーも出始めています。
一方で、ギャップがないわけではありません。親会社は上場企業の子会社なので、四半期決算が求められますし、それへの対応は必要でした。
時間軸の違いもあります。工具の世界では「ある業界を開拓しよう」と決めても、結果が出るのは数年後ということもあります。また「海外に人材を出そう」といっても、当社の規模だとすぐにできるわけではありません。親会社からみると、「遅い」と感じる部分もあるわけです。その辺は話し合いながら進めています。
私の近くでも実子がおらず黒字経営を続ける会社は少なくありません。だから、M&Aによる事業承継を選択する企業は増えていくと思います。
M&Aを経験して感じるのは、M&Aはゴールではなく、スタートだということ。新たな会社に生まれ変わるわけですから「再スタート」ですよね。また、自らが譲れないこと、妥協しても良いことを明確にすべきだと思います。M&Aは守秘義務も多く、孤独です。妥協に迫られることも出てきます。その時、譲れない部分が明確だと判断がブレにくいからです。
あとは、できるだけ早く動くことでしょうか。自らが元気な時は、承継は考えられないと思いますが、驚くほど時間が経つのは早く「いずれ」はすぐやってきます。時間がないなかで選択すると、妥協せざるを得ないことも出てきかねません。
日本産機新聞 2022年8月5日
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