2024年5月27日(月)

たかが言葉、されど言葉 言い方一つで状況変わる ー仕事考ー

相手を想う日本語を

言葉は、我々人間にとって大切なコミュニケーションツール。言葉の使い方、言い方によって、自分の伝えたいことが正しく伝わったり伝わらなかったり、また受け入れて貰えたり貰えなかったりする。自分ではそのつもりがなくても怒らせてしまったり、傷つけたりもする。「言霊(ことだま)」という言葉があるくらいだ。口から一度で出た言葉は取り消せない。抑揚一つでも伝わり方が異なってくるので、相手に配慮しながら言い方を変えることが大切だ。

そこで今回は、ちょっとした言い方で状況が変わる事例をいくつか考えてみた。何気に使っている言葉が、本当にそれで大丈夫なのか、再確認する機会になればと思う。

(例1)「ご苦労様でした」はよく使われる。これは目上の人が目下の人に使う言葉。だから、上司やお客様に言う場合は「お疲れ様でした」が適当。宅配便の方に言う場合は、こちらがお客になるので、「ご苦労様」でも間違いではないのだが、「ありがとうございます」の方が気持ち良い。

(例2)「すみません」もよく使うし、便利な言葉。お礼を伝える言葉としては不適切だ。「ありがとうございます」の方が、言われた方はうれしい。混雑したところを縫って歩くときは「失礼します」など。謝るなら「すみません」「ごめんなさい」のような学生言葉でなく、「申し訳ございません」や「失礼致しました」などが良い。

(例3)「全然大丈夫です」という日本語もおかしい。そもそも「全然」は「全然覚えが無い」など打ち消しの言葉とセットになるものであり、いつも違和感を覚えている。「全く問題ありません」とか「全く差し支えありません」と使って欲しい。

(例4)「会議に出席しますか」。上司に聞くのにこれはない。出席して欲しくないけど、出席したいならしても良いよ…という言葉だ。「出ないよ」と返ってくるだろう。この場合「会議にご出席頂けますでしょうか」といった具合か。

(例5)「間違いは無いけど時間がかかる人」ではなく、「時間はかかるけど間違いの無い人」と良い点を後に付けることで、良い点が印象に残る。

先日書店に行ったときに、この類いの本がたくさん並んでいるのに驚いた。言葉は大事だとつくづく感じた次第だ。相手の気持ちを想って正しい日本語を使い、良き人間関係の一歩にしたい。

日本産機新聞 2022年8月5日

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