2023年4月1日(土)

変化、チャンスは平等にある

勇猛精進(ゆうもうしょうじん)=積極的に物事に取り組み、はげむこと。精力的に努力しているさま。志を固く保ち、困難に打ち勝って仏道修行に励むこと。「この言葉を選択したのは、自らを奮い立たせるためです。コロナ禍を始め、国際情勢も混沌とし、社会的にも経済的にも先が見えない時代が続いています。そんな不透明な時代だからと言って様子見を決め込んで、何もしないのは最もダメだと思います。勇ましく、新しいことに挑戦し、一緒に業界を盛り上げていきましょう」(山田雅英氏)。

揮毫は山田 雅英氏
山田マシンツール社長
(東京都機械工具商業協同組合理事長)

感性磨き、実り収穫する考動

①EV部品向けなどに需要を見込む摩擦拡販接合(ヤマザキマザック)

新しいことが始まる予感がする。

新型コロナウイルスに振り回されて2年、感染者数は減っているものの未だにその終息は見えない。工作機械や切削工具の業況がコロナ禍以前の水準に戻るなど業種により色合いは異なるものの回復の兆しが見えてきたかと思う半面、電子部品や半導体の不足による生産の停滞、原材料価格の高騰などが懸念材料になっている。

コロナ禍は、働き方に大きな変革をもたらした。リモートワークやオンラインミーティングなど非対面の便利さを認識した。営業は、直接面談する機会が減り、オンラインによる提案やセミナー、Web展示会・ショールームなどの活用が増え、試行錯誤しながらリアルとオンラインを併用する活動がノーマルになっている。10月に名古屋で開催されたメカトロテックジャパン2021は、2年ぶりの本格的なリアル展示会となり、新型コロナ感染者数が減少していたこともあって、コロナ禍前を彷彿させる活況を呈し、やはり現物を見ながら説明を聞き、顔を合わせて商談することの大切さ、有効さを改めて実感した。

熟練工や労働人口の減少に加えて感染リスク回避のため自動化・省人化の流れも加速した。デジタルトランスフォーメーション(DX)への意識も高まった。

検査もロボットで自動化(リンクウィズ)

また、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、日本は2050年カーボンニュートラルを表明した。それに伴い、政府は自動車の電動化へ本格的に舵を切り、トヨタ自動車も2030年までに8兆円の投資と、30車種のバッテリーEVを展開して年間350万台を販売すると宣言した。産業界への非化石エネルギーの導入を促す動きも出てきている。SDGsが企業の持続的成長に必要となり、企業の役割の一つである社会貢献のために、これらの課題は是非とも地球が一体になって取り組みを強化しなければならない。

3D製品モデルから自動で加工プログラムを作成(アルム)
金型づくりで活用進む金属3Dプリンタ(ファインプラス)

会社の目的、役割、責任も同様にある。永遠の課題である人材育成はもちろん、製品やサービスも見直すいい機会だと思っている。

前述した項目に留まらず様々な変化が我々の業界へも影響を及ぼし、それに対応する新しい種が芽を出すだろう。言い古された言葉だが、ダーウィンの進化論の言うとおり、芽吹かなければ生き残れないと覚悟すべきだ。

デジタル技術の進化があらゆる活動、業務に変化をもたらし、今後は、リアルとオンラインの良い所取りで効果的に融合する活動にさらに磨きをかけたい。

その進化の一つ5Gの本格運用が始まっている。DXをサポートし、進化させる製品やサービスも早々に始まる。これに合わせて、自動化、知能化、合理化が製造業で加速する。以前の自動化・知能化ではない。一段と質を高めている。無駄を如何に無くし、熟練の技を如何に技術化・デジタル化するか、品質を如何に担保するか…も進められている。

サプライチェーンの見直しや、連携、M&Aも活発になり、そこにもビジネスチャンスが生まれている。

SDGsは、今、避けて通ることはできない。製造業の省エネや労働安全衛生などは企業の責任として重要な課題になると同時に、コストダウン、品質安定につながる。

機上計測のニーズ高まる(芝浦機械)

将来の宝、提案ネタはワクワクするくらい止めどなく出てきそうだ。そのために、人材を如何に育成するかが必須。

新しい種を見つけ芽吹かさなければ明日はない。その芽は果実を与えてくれると信じる。変化は誰にも平等に訪れ、誰にも平等にチャンスがある。感性を磨き、一人ひとりが収穫する一年にしたい。

日本産機新聞 2022年1月5日

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