2026年3月11日(水)

三叉路…

○…人手不足を背景に日本のものづくりは次代への技能継承が課題だ。人から人への伝承は指導と学びの手間と時間が欠かせない。それを補完するものとして注目されているのがデジタル技術だ。ものづくりの現場で技術活用の取り組みが進む。

○…ある自動車メーカーは金型研削の技能伝承にモーションキャプチャーを利用する。帽子やボディースーツに約40個のマーカーをつけ、研削作業をする初級者の頭や肩、腕の動き、速度や加速度を測る。そして匠と呼ばれる熟練技能者のそれと比較する。

○…導き出せるのは初級者と匠との違いだ。初級者は体幹や腕、足のバランスがばらばらなのに対し匠は安定している。グラインダーに伝える力も効率良く、高い品質に仕上げていく。その計測・分析記録でカルテをつくり、匠の動きに近づけるようにウィークポイントの克服に生かすという。

○…労働人口が減少する中、デジタル技術による技能伝承の試みはより進むだろう。それは生産財に新たな需要が生まれるということでもある。モーションキャプチャーやAI(人工知能)、IoTなどがどのように進化し活躍の舞台が広がるか。注目したい。

日本産機新聞 2021年10月5日

[ コラム ][ 三叉路 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

特集 変種変量生産に対応するメーカーの技術提案

国内の製造業は変化の早さに柔軟に対応しつつ、熟練職人の高齢化や人手不足にも対応しなければならない時代に突入している。そこで注目を集めているのが変種変量生産(多品種小ロット生産)を実現する生産現場。常に変化する市場環境や素 […]

【Innovation!】脆性材・樹脂加工向け工具

半導体製造装置向けのニーズ高まる 半導体製造装置の部材としてセラミックスや石英ガラスなどの脆性材や、耐溶剤性の高い樹脂部品が増えている。脆性材は硬くて脆いため加工難度が高い、樹脂は加工しやすいが熱に弱く溶けやすいなど加工 […]

経産省 製造DX拠点構想を立ち上げ

工場のデータとプラットフォーマーをつなぐ 経済産業省は2026年度内に「製造DX(デジタルトランスフォーメーション)拠点構想」を立ち上げる。クラウド上に仮想の拠点を設け、工場の稼働状況や測定結果などのデータを収集。そのデ […]

トピックス

関連サイト