2026年10月5日(月)

三叉路…

○…人手不足を背景に日本のものづくりは次代への技能継承が課題だ。人から人への伝承は指導と学びの手間と時間が欠かせない。それを補完するものとして注目されているのがデジタル技術だ。ものづくりの現場で技術活用の取り組みが進む。

○…ある自動車メーカーは金型研削の技能伝承にモーションキャプチャーを利用する。帽子やボディースーツに約40個のマーカーをつけ、研削作業をする初級者の頭や肩、腕の動き、速度や加速度を測る。そして匠と呼ばれる熟練技能者のそれと比較する。

○…導き出せるのは初級者と匠との違いだ。初級者は体幹や腕、足のバランスがばらばらなのに対し匠は安定している。グラインダーに伝える力も効率良く、高い品質に仕上げていく。その計測・分析記録でカルテをつくり、匠の動きに近づけるようにウィークポイントの克服に生かすという。

○…労働人口が減少する中、デジタル技術による技能伝承の試みはより進むだろう。それは生産財に新たな需要が生まれるということでもある。モーションキャプチャーやAI(人工知能)、IoTなどがどのように進化し活躍の舞台が広がるか。注目したい。

日本産機新聞 2021年10月5日

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