2024年3月28日(木)

第24回 関西ものづくりワールド開催

第24回関西ものづくりワールド(主催:RXJapan)が10月6日~8日にかけ、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開かれる。今回は設計・製造ソリューション展、機械要素技術展、ヘルスケア・医療機器開発展、工場設備・備品展、ものづくりAI/IoT展、次世代3Dプリンタ展、計測・検査・センサ展の7つの展示会で構成され、モータやベアリング、ねじ、ばねといった機械要素部品関連から、CAD/CAMなどソフトウェア、省エネ製品や物流機器、さらにはAIやIoT、3Dプリンタ、検査やセンサなど次世代技術まで幅広い分野の製品やソリューションを一堂に集めたことで、思いがけない出会いの場を演出し、様々な課題を持つユーザーの解決策を提案する。

10月6〜8日インテックス大阪

最新の要素技術が一堂

24回目となる同展示会は製造業の「短期開発、生産性向上、品質向上、VA/VE、コストダウン」に寄与することを目的に7つの展示会で構成されている。おなじみの機械要素技術展は生産設備に欠かせないモータやベアリング、歯車やねじ、ばね、機構部品、めっき、コーティングなど様々な要素技術を披露する。昨今は産業用ロボットや医療機器などの市場で求められているコンパクト、高剛性、軽量化、メンテナンス性をテーマに開発された製品も数多く出展。さらに、産業用ロボットや協働ロボットとの組み合わせや、AGV・AMRといった搬送ロボットの活用方法など自動化・省人化のソリューション提案の幅も増えており、人手不足で悩むユーザーに課題解決を提案。

脱炭素の特設フェアも

今回は新たに脱炭素・省エネ工場をテーマにした特設フェアも開催する。昨年、政府がカーボンニュートラルを宣言。2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを掲げており、製造業ではこれまで以上に環境改善や省エネへの取り組みが求められる。特設フェアではそうしたカーボンニュートラルにつながる製品群やSDGsが学べるセミナーを開催し、CO2排出量を削減したい、省エネ対策のヒントがほしい、サステナブル(持続可能な)工場を実現したいといったユーザーの声に応える情報を提供する。

また、生産・製造からIT・DX、ロボット、3Dプリンタ、センシング技術など様々なテーマで講演するセミナーも見どころの1つ。各テーマの先進企業を招き、自社の取り組みなどを細かく解説する。また、取り組み過程でどのような課題に直面したのか、解決した秘策なども聴講することができ、次のビジネスにつながるヒントが隠されているはずだ。

ロボットシステムなど課題解決への進化技術、ここに集結

機械要素部品からロボットシステムなど自動化・省人化ソリューションが多数出展。労働人口の減少で製造現場の自動化・省人化は喫緊の課題。産業用ロボットを活用した自動化から、近年では安全柵なしで人と協働で作業ができる協働ロボットの普及が見込まれており、物流現場や工場内物流の新しい形となる搬送ロボットも増えてくる。また、自動化や省人化を支える要素部品の進化も見逃せない。本特集では関西ものづくりワールドに出展する注目の6社を紹介する。

協育歯車工業(1号館15‐11)「小型の精密歯車」

主な出展製品

新ラインナップとして、スパイラルマイタm0.8シリーズ、精密転造ウォームm0.5シリーズを出展。歯研スパイラルマイタ・ベベルシリーズ、ギヤBOXシリーズ・ノーバックラッシギヤ・小モジュールギヤ・歯研スパーギヤ他各種ギヤを展示する。

特長・見どころ

新商品の小型スパイラルマイタシリーズは、材質S45Cで小モジュールサイズの小型精密まがり歯傘歯車。小型ロボット分野などに最適で、歯数20T、25T、30Tをそろえた。

小型精密転造ウォームは、材質S45Cでコストパフォーマンスに優れ、転造ウォームならではの滑らかな歯面、樹脂製ウォームホイールとの組み合わせも良好。同社では「従来品も多数展示するので、現物に触れてご確認ください」としている。

小原歯車工業「アルミ搬送装置を短納期化」

主な出展製品

歯研スパイラルマイタ「MMSGQ」、摩擦締結歯車「Eシリーズ」、ラック&ピニオンアルミフレーム搬送装置、セミオーダー標準歯車(受注生産品)、ラック&ピニオzン潤滑システム「DLS」。

特長・見どころ

「MMSGQ」はJIS0級、高強度、高精度で工作機械やロボットの機構部品として幅広く利用可能。「Eシリーズ」はボルト1本で簡単に締結でき、省力化に貢献する。

SUSラック&ピニオンアルミフレーム搬送装置は短納期化を実現。高負荷、高速搬送、長尺対応、塵埃に強くバランスに優れる。「セミオーダー標準歯車」は受注生産品でm4以上、歯数120までの大きいサイズをカタログ記号化した。「DLS潤滑システム」はグリースを自動塗布するため、メンテナンス、機械故障の削減に貢献する。

大喜産業(4号館12‐32)「ロボットの活用方法を提案」

主な出展製品

自律走行型ロボット「MiR」(デンマーク製)、「ROEQ」(MiR専用アドオンツール)、OnRobot協働型アームエンド・ツーリング製品(デンマークのロボットエンドエフェクタ)、鈴野製作所のビジョンピッキングフィーダー(新)。

特長・見どころ

自律型搬送ロボット「MiR」に専用アドオンツール「ROEQ」を搭載した製品や様々なグリッパーやハンド交換が容易なツールチェンジャー、カメラ、トルクセンサーなどを手掛けるOnRobotのハンドリングユニットやネジ締めユニットなど数種類を展示。

さらに、鈴野製作所のビジョンピッキングフィーダーは産業用ロボットと画像システムを組み合わせることで多種多様なパーツを1台で供給可能。同展示会では、実際のロボットとの連携した動作を実演する予定だ。

ダイドー( 1号館13‐39)「自動化などシステム提案」

主な出展製品

ファナック、デンソーウェーブ、エプソン、三菱電機、パナソニックなどの産業用ロボットや自動化システムなど。

特長・見どころ

同社は全国40拠点を構える提案型メカトロニクス専門商社。油・空圧機器から直動機器、真空機器、産業用ロボット、FA機器・制御機器など幅広い商材を取り揃えているだけでなく、商社の枠に捉われず、新技術や新製品の開発にも力をいれている。同展示会では、製造、物流、食品、医療といった様々な現場の視点に立ち、状況に応じたロボット活用による省力化や自動化システムの提案を披露する。

さらに、メーカー各社のセールスエンジニア資格を取得した社員も在籍し、システム構築の相談や最新技術を取り込んだコンサルトタント機能も訴求する。

トークシステム (1号館14‐41)「様々なワークに対応」

主な出展製品

クイッククランパー(エレメント/ユニット製品)、フレキシブルアジャスター、フレキシブルグリッパー、ならいユニット体感デモ機、多軸ロボット用自在ハンドなど。

特長・見どころ

直線移動のクランプ・アンクランプをワンタッチで行えるロック機構「クイッククランパー」を使用した「ならいユニット」は、様々なワークに対応可能。

無段階に高さを調節できるワーク支持用ユニット「フレキシブルアジャスター」の改良版を初出展する。アンクランプ用のつまみを上部に配置し、使いやすさを向上させた。この他、ボールスプラインとの組み合わせでスラスト方向と回転方向を固定する「フレキシブルグリッパー」や、持ち込みワークでデモが可能な「ならいユニット体感デモ機」などを展示する。

ユーエイ( 3号館7‐5)「物流機器の稼働状況を監視」

主な出展製品

▽AGV専用キャスター(①物流ソリューション)▽IoTセンサキャスター(②IoTソリューション)▽ユーエイ・ガススプリング(③省力化ソリューション)。

特長・見どころ

『モノづくりのお困りごと』を解決する3つのソリューション(①②③)をテーマに、最新製品を展示する。

そのうちIoTソリューション(②)では、▽データを取るIoTセンサノード、▽データを集めるIoTゲートウェイ、▽データを活用する可視化・分析アプリのクラウドサービスの3つのソリューションにより物流機器の稼働状況をワンストップでモニタリングする『ユーエイ・ツナガル・システム』を提案する。

出展ブースでは当日、位置情報の測位デモンストレーションを行う。

開催概要

  • 日   程: 2021年10月6日(水)~8日(金)10:00~17:00
  • 会   場: インテックス大阪
  • 主   催: RX Japan(旧リードエグジビションジャパン)
  • 構成展示会: 第24回関西設計・製造ソリューション展・第24回関西機械要素技術展・第12回関西ヘルスケア・医療機器開発展・第6回関西工場設備/備品展・第4回関西ものづくりAI/IoT展・第3回関西次世代3Dプリンタ展(通称:AM Japan 関西)・第2回関西計測・検査・センサ展(通称:メジャーテック関西)

講演・セミナー

10月6日(水)

基調講演 13:00~14:00 有料

「マツダのものづくり~選択と集中により一番ピンを見つける~」
マツダ シニアイノベーションフェロー 人見 光夫氏

特別講演 10:30~12:00 無料

「感動を呼ぶモノづくりへの挑戦~モノづくりを進化し続ける強固な基盤づくり~」
クボタ 執行役員 生産技術本部長 山本 耕一氏

「GEヘルスケア日野工場のデジタルツールを活用したカイゼン活動の取組み」
GEヘルスケア・ジャパン 執行役員 製造本部長 工場長 藤本 康三郎 氏

特別講演 15:00~15:45 無料

「AIエンジニアリング~AIのつかいこなしと徹底活用~」
パナソニック テクノロジー本部 デジタル・AI技術センター 所長 九津見 洋氏

特別講演 13:00~13:45 無料

「コニカミノルタの環境経営~SDGs視点での環境課題解決と事業成長の両立~」
コニカミノルタ 執行役員 サステナビリティ統括部長 高橋 壮模氏

特別講演 10:30~11:15 無料

「国産初、手術支援ロボットシステムの製品化と今後の展望」
メディカロイド 常務取締役 藤田 晋二氏

専門セミナー 11:00~12:00 有料

「3Dプリンタを活用したパワートレインの進化と展望~Game Changerとなる生産技術」
日産自動車 パワートレイン生産技術開発部 エキスパートリーダー 塩飽 紀之氏

10月7日(木)

特別講演 13:00~14:30 無料

「『人と機械の関係性』の未来においてセンシング技術の果たす役割とは?」
オムロン 技術・知財本部/オムロン サイニックエックス 社長 諏訪 正樹氏

「尖った製品をつくる!村田製作所の高信頼性を誇るセンサの活用と取組み」
村田製作所 機能デバイス事業部 事業部長 川島 誠氏

特別講演 10:30~12:00 無料

「アダプティブ・マニュファクチャリングがもたらす変革」
マークフォージド・ジャパン・3Dプリンティング アプリケーションエンジニア 日本代表 奥野 仁孝氏

10月8日(金)

特別講演 13:00~14:30 無料

「シスメックスが目指す『進化し続けるグローバルデジタルトランスフォーメーション』」
シスメックス 取締役 専務執行役員 DX戦略担当 立花 健治氏

「ヤマハ発動機のDXの取組み」
ヤマハ発動機 執行役員IT本部長 山田 典男氏

特別講演 13:00~13:45 無料

「グローバルものづくりを支えるサプライチェーンマネジメント~ニューノーマル時代へ~」
ダイキン工業 執行役員 グローバル調達担当 竹内 牧男氏

特別講演 15:00~15:45 無料

「協働ロボットは次の時代へ~ものづくり現場の変革に向けて~」
ABB 代表取締役社長 中島 秀一郎氏

日本産機新聞 2021年9月20日

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