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【特集】トップインタビューから探る、切削加工の未来
脱炭素、SDGsに対応
切削加工を取り巻く環境変化は激しい。自動車の電動化や、次世代通信規格「5G」の社会実装が進む中、電子部品が増加し、ワークの精密化や小型化が加速している。変化は加工だけでなく、カーボンニュートラルやSDGs(持続可能な開発目標)といった社会課題への対応も急務となっている。デジタルを活用した情報伝達や、生産や開発の革新など、デジタル対応も不可避だ。こうした変化にどう対応するのか。切削工具やツーリングメーカートップへのインタビューから、切削加工の今後を探る。
デジタル活用の進化
自動車の電動化が切削加工への影響は大きい。すでに変化は出始め、エンジン回りの部品が減少傾向にある一方、電子部品は増加している。5Gの実用化で電子部品の増える可能性は高い。オーエスジーの大沢伸朗社長は「ITや医療部品、金型でも小型・軽量化が増える」とみて、小径工具に注力するという。
タンガロイでも、小型・低切込み工具の強化に加え、超小型のインデクサブル工具を増やす。その流れはツーリングも同じで、BIG DAISHOWAは高速微細加工に対応したツーリングのシリーズを拡充する。
三菱マテリアルや日研工作所は生産体制の強化を課題に挙げる。コロナ禍などで乱高下する需要の波に対応するためで、生産ラインの自動化や人的強化を進め、安定した生産量を確保するという。
カーボンニュートラルやSDGsなど社会課題への対応を進める動きも出ている。日研工作所は、ツールホルダの使い捨てをなくすことを目標とし、SDGsにつながる展開を模索する。タンガロイが小型工具を強化するのは、製造過程で発生する二酸化炭素がソリッド工具に比べ少ないためだ。
デジタルツールの活用を強化する企業は多い。サンドビックは今年を「デジタル元年」と位置づける。機械や工具の稼働をリアルタイム可視化するツールのほか、加工中の状態監視や在庫管理の適正化などのアプリケーションを拡充する。三菱マテリアルもリモートでの切削試験やデータ分析を提供するほか、切削加工のデータ収集・分析を行い、加工条件の最適化などにつなげるサービスを開始した。
イスカルジャパンでは、現場の加工を支援する情報集約アプリの機能を強化するほか、SNS(交流サイト)で、製品の特長を分かりやすく拡散するなど、情報伝達のツールとしてのデジタル活用を強化するという。イワタツールでは、パッケージの2次元バーコードから工具情報が読み取れるようにするサービスを全製品に広げる。
ネットでの情報収集が当たり前になっている以上、「顧客接点の強化」(三菱マテリアルの金子善昭営業本部長)には不可欠で、デジタルツールの拡充は加速しそうだ。
日本産機新聞 2021年8月20日
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