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機械工具商社9社 21年4-6月期決算
全社が増収
機械工具商社上場9社の2021年4‐6月期決算(トラスコ中山は1‐6月期、NaITOは3‐5月期)が出そろった。コロナの影響が大きかった前年同期に比べ、工場の稼働率が改善したことなどにより、全社が増収を記録した。工作機械の売上への貢献は9月期以降になりそうだが、半導体や自動化の需要も寄与した。半導体不足や感染拡大の懸念は残るものの、ワクチン接種の進展や、補助金などへの期待から工作機械の受注も伸びており、下期に向け回復は強まりそうだ。
半導体や自動化向け牽引

工作機械回復、先行き明るく
コロナウイルスの感染拡大の影響から、徐々に立ち直りを見せ始めた今決算。伸び率に差はあるが、全社が増収を記録した。山善やトラスコ中山などではコロナ前の19年の同期を上回っている。理由の一つが、緊急事態宣言下だった前年同期に比べ、工場の稼働率が高まったためだ。
工場の稼働率と相関が強い、切削工具は前年同期に比べ、回復している。NaITOの切削工具の売上高は54億円と前年同期比で13.7%増加した。Cominixの切削工具部門の売上高は40億円を超えるなど、コロナ前の19年を上回るまでに回復している。
5Gや自動化への需要の堅調さも回復に寄与した。伝導機器を主力とする日伝の売上高は284億円と16%以上増加。半導体関連や電子部品に強い鳥羽洋行の売上高も72億円と23%伸びた。
一方で、足元の受注が堅調な工作機械の売上への貢献は4‐9月期以降になりそう。山善の4‐6月期の機械事業部の売上高は289億円と前年同期比で4割近く伸長したが、先行して回復した中国をはじめ、海外が大きく伸びたのが要因だ。
ユアサ商事やフルサト工業の工作機械部門の売上高は前年同期比で減少。受注は好調だが、補助金の結果待ちなどもあり今決算に計上する受注残が少なかった。
コロナ禍や巣ごもり需要による、ネット通販の波をうまくとらえたのがトラスコ中山だ。同社の1‐6月期のeビジネスルートの売上高は222億円と14%増加した。
足元ではコロナ感染の拡大や、素材高、半導体不足などの読み切れない要素はあるものの、半導体関連や米中の設備投資増などから回復傾向は続いている。こうした状況から、通期は全社が増収を見込む。日本工作機械工業会の受注額も6、7月と2か月連続で1300億円を超えるなど回復が続いており、事業再構築補助金による設備投資も増加を見込んでおり、回復は強まりそうだ。
ネット通販2社は、依然として堅調に推移した。コロナ禍の中で生まれた非対面という強みはそのままに、景況が回復してきたことがプラスに働いている。
製造業向けが中心のミスミグループ本社の21年4‐6月期の売上高は909億円で29%増と伸長した。金型事業やFA事業、ミスミブランド以外の商品を扱う流通事業のVONA事業が、いずれも需要回復に伴いプラスを確保した。
製造業だけでなく、幅広い業界に製品を供給するMonotaRoは21年1‐6月で、売上高918億円と2割以上の伸びを記録。通期予想でも23.4%増の1942億円を見込んでいる。
日本産機新聞 2021年9月5日
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