2025年11月19日(水)

沖電気工業 AIで外観異常を判定

作業時間の削減、ミス見逃し防ぐ

沖電気工業(東京都港区、03-3501-3111)はこのほど、人工知能(AI)を活用し、部品・製品の外観異常を自動判定する「外観異常判定システム」を開発、販売を開始した。組立工程における作業ミスの見逃しを防ぐ他、自動化・省力化によって作業時間も削減することができる。

カメラで撮影した検査対象の部品・製品の高精細映像をAIで映像解析することで、リアルタイムで製品の外観異常を自動判定する。ねじの有無や組付け具合、ラベルの欠けや文字の間違い、微細な傷などが分かる。

判定結果は即座に作業者に通知する。判定結果を含む検査画像、製品情報などの証跡データは上位に位置する管理サーバーに蓄積し、品質管理や分析に活用することができる。

同社が開発したAIエッジコンピュータ「AE2100」を活用する。同製品は耐環境性に優れ、ネットワークカメラや各種センサを収容しエッジ(現場)で高速ディープラーニング推論処理を行う。大容量の映像データをクラウドに送信せずエッジでAI処理することができ、信頼性・リアルタイム性・プライバシー保護を実現する。

ローカル5G実験試験局を備える同社本庄工場(埼玉県本庄市)で実施した実証実験では、作業ミスの見逃し「ゼロ」化と、製造工程全体の作業時間を15%削減した。同社は、「従来熟練を要した目視検査工程を自動化したことで、作業者の負荷軽減効果も期待できる」としている。

日本産機新聞 2021年7月20日

[ 日本産機新聞 ][ 測定工具 ][ 製品 ] カテゴリの関連記事

「できる仕事」は部下に【現場考】

指導経験積む時間つくる/業務過多を解消するには 目標を目指す営業が面白くて、熱中するうちに成績上位の常連になった。実績が認められ、20~30歳代で課やチームのリーダーに抜擢される。いわゆるプレイングマネージャー。業務をこ […]

【特集:ニーズ高まる品質管理・検査】

昨今、自動車業界の認証不正やリコールなど、日本のモノづくりの信頼性を揺るがす問題が多い。さらに、車のEV化をはじめ、電子・半導体、航空宇宙、医療など様々な産業で、新たな製品や技術開発が活発化しており、開発した製品の検査・ […]

帝国チャック 創業から100年を振り返る

NC旋盤用チャック、研削盤のダイヤフラムチャック、マシニングセンタのシリンダ内蔵チャックなど顧客ニーズに応じ最高の機能と品質を併せた特殊仕様「デザインチャック」を手掛けている帝国チャック(大阪府八尾市)は創業100周年を […]

トピックス

関連サイト