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中小の投資促す補助金 −第3次補正予算−
一件の補助額1億円も
商機拡大に期待
今回、機械工具業界に関連する補助金の中でも目玉となるのが、1兆1485億円の予算が計上された「事業再構築補助金」だ。この補助金は、新型コロナウイルスの影響を受けた企業の新分野展開や業態転換などにかかる費用を補助するもので、設備費やシステム購入費などが補助対象。補助内容は企業規模や条件によって異なるが、最大で1億円の補助が用意されている。
具体的にどんな企業が補助を受けられるか。政府は大きく2つの要件を設けている。一つが直近6カ月のうち、任意の3カ月の合計売上高が前年もしくは前々年と比べて10%以上減少していること。もう一つが、経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った事業計画を策定していること。
経産省は対象企業の事例として、「航空機部品製造事業者が、ロボット関連部品・医療機器部品製造の事業を新規に立ち上げる」、「半導体製造装置部品製造事業者が、半導体製造装置の技術を応用し、洋上風力設備の部品製造を新たに開始する」などを挙げている。公募開始は3月を予定しているという。
この「事業再構築補助金」の他に、すでに公募を開始している補助金もある。「ものづくり補助金」はその一つ。これまでのスキームに加え、今回から新たに「低感染リスク型ビジネス枠」が設けられた。対人接触機会の減少を目的とする製品開発や設備投資、システム構築などを支援するもので、省人化を図るためのロボットやマシニングセンタなどの導入も対象となる。
その他、ITツールの導入を支援する「IT導入補助金」や小規模事業者の取り組みを支援する「持続化補助金」も用意されている。
また、第1次補正予算で新設された「サプライチェーン補助金」も継続される。今回は2108億円という予算が計上され、前回同様、国内で生産拠点を整備する場合の設備や建物の導入費用を補助する。生産ラインの新設や新工場の建設などでも利用できる。
こうした各種補助金は、機械工具商社にとっては、商機拡大の絶好のチャンスとなる。顧客の動向や政府の発表など常にアンテナを張りながら、好機を逃さないようにしたい。
日本産機新聞 2021年3月5日
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