2026年2月8日(日)

河をくだる筏の如く 失敗は自分の責任という覚悟 −仕事考−

任せる勇気

「仕事を任せられる部下がいない」「自分でやった方が確実で早い」という話をよく聞く。しかし、部下の能力の問題というより、「自分でやった方が早いし、いい結果になる」ので任せられない…というのが本音ではないだろうか。

「業務が忙しくて教えている時間がもったいない」という人も中にいる。実際、働き方改革の影響もあってか、管理職の業務量は間違いなく増えており、仕事を頑張るとか、仕事を効率化するだけでは対応仕切れない。

そこで“如何に早くやるか”でなく、“如何に任せるか”を考えた方が効果的だと思う。成果の向上と部下の成長の二兎を追うことができる。

「任せる勇気」が必要になってくる。ダイバーシティも多様な考えを引き出せるから有効なのであり、自分と同じ人間ばかりなら、自分の能力以上に発展しない。自分一人でできる事なんてたかがしれている。自分以外の人の能力をフルに活用することが管理職の務めであり、それこそ組織の成長を期待できる。

任せると言っても、簡単な仕事では意味が無い。部下の成長を期待するなら、レベルを考慮した上で、能力以上の仕事を任せることだ。

任せた以上、細かく指示しない方が良い。口うるさい親から逃げ出したくなる子供のようなものだが、放任とは違う。任せた上司は、部下がやっていることを具体的に把握する必要がある。私は河を下る筏をイメージする。本流を下っている間は、真ん中であろうが端っこであろうが口出しはしないが、ひょこっと見つけた支流に入り込もうとしたときには、本流に連れ戻すように注意している。

上司は、仕事の成果と部下に責任を持っている。部下への責任感のポイントを、目下進行中の目先の成果ではなく、部下の伸び代に期待して成長に置くべきだと考える。目先の成果が失敗に終わったとしても、その責任は自分が負えば良い。失敗は成功に繋がる。

新人にだって任せることはできる。何をするか、どう進めるか、いつまでに終わらせるかを丁寧に説明し、終わったときには報告を聞き、互いに確認して、良かった点、特に反省点を公平に評価して伝える。「相手の立場で考える」ことを忘れなければ、新人であろうと任せられた人は必ず成長すると信じたい。

日本産機新聞 2021年2月20日

[ コラム ][ 仕事考 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

京二  25年9月期決算は売上3%増の48億円

京二  25年9月期決算は売上3%増の48億円

ロボット、中国製品が伸長 京二(東京都千代田区、井口宗久社長、03・3264・5151)は、2025年9月期の売上高が前年比3%増の48億7100万円になったと発表した。昨年12月に都内で、取引先を招いた「京二会」で報告 […]

トクピ製作所 森合  勇介取締役部長【この人に聞く2026】

ポンプ起点のソリューションを深化 高圧クーラントで切削加工の可能性拡大   トクピ製作所は2007年に前身の特殊ピストン製作所から社名を変更後、超高圧プランジャーポンプをてこに自社ブランドのユニット装置の展開にも力を入れ […]

【Innovation!】ワーク保持具

段取り短縮・自動化で生産性向上 バイスやチャック、クランプなどのワーク保持具は高精度加工や加工品質を安定させる上で欠かせない要素の一つ。加工現場で人手不足が深刻化する中、ワーク保持具も確実に固定するだけでなく、より段取り […]

トピックス

関連サイト