2025年5月16日(金)

高精度ロール研削盤を発表 −ジェイテクト –

 ジェイテクトは高精度なロール加工を実現する研削盤「GR7i‐400ULTIMATE」を発売した。世界初のロール部テーパ自動調整機能と加工負荷を検知し加工条件を自動補正する機能や熟練者による組付などで、世界初の円筒度0・5μm/mの高精度を可能にした。同時に、あらゆる産業の大物部品加工に最適な大型横形マシニングセンタ「FH12500SX5‐i/FH12500SW5‐i」も発売。新開発のハイパワー主軸を標準搭載している。

 高精度ロール研削盤「GR7i‐400ULTIMATE」は匠の技をいかに自動化できるかをテーマに開発。そこで機械にAI機能を搭載し、ロール部テーパの自動調整を実現。熟練技能者が手動で行っていたテーパ測定・調整をなくすことで誰でも簡単に調整・加工ができる。さらに、同社独自の加工負荷検知システム「ロードチェッカー」でメッキなどの素材形状バラツキによる加工負荷を検知し瞬時に自動で補正。自動化による人作業レス、やり直し作業レスを図った。

 また、主軸台、心押台、スライド機構に「TOYODA STAT BEARING」を採用し、油膜の平均化で高精度化と減衰性が高く振動を低減。また、動くものすべてに金属接触なくし無限寿命を実現。さらに、ベッド支持展の最適化やテーブル上装置の固定方法最適化といった設計を行い、熟練技能者の精密な組付により、世界初の円筒度0・5μm/mの高精度化を実現した。電気自動車市場の急成長で車載用電池の製造には大型で高精度なロールが必要になり、積層コンデンサなどの半導体、タブレット端末用ディスプレイなど薄膜フィルム製造設備にも高精度なロールが必要とされている。

 また、同時に大物部品加工向けの大型横形マシニングセンタ「FH12500SX5‐i/FH12500SW5‐i」を発売。最大工作物振りφ2400㎜、高さ2000㎜とクラス最大級のワークの積載が可能。さらに、最大トルク2200N・mの新開発主軸「KAIJU SPINDLE」を搭載し、鉄フライス加工切削量1830㎤/分を実現した。AI機能であるエッジチェッカーを搭載し、加工データの蓄積から工具寿命を判断し、最適な工具寿命を可能にしている。

日本産機新聞 2020年12月5日

[ 工作機械 ][ 日本産機新聞 ][ 製品 ] カテゴリの関連記事

エバオン、サンコーインダストリー、トラスコ中山の取り組みに迫る【特集:商社の物流戦略】

物流強化に動く卸商社 卸商社の機能として昔から言われる「人・モノ・金・情報」。中でも、近年は「モノ」である物流機能の強化に動く卸商社が増えている。 背景の一つには顕在化してきた「物流2024年問題」がある。いまや配送業者 […]

タツタ  碓井克久社長に聞く

タツタ  碓井克久社長に聞く

機器と電気の知見を融合 伝導機商社のタツタ(大阪市西区、06・6538・3131)が制御や電気関連に強い企業のグループになって1年半。社長に就いて約1年を経て、碓井克久社長は「それぞれの強みである機器と電気の知見を融合さ […]

注目8社の出展製品【特集:MEX金沢2025】

次世代技術がここに集結! MEX金沢2025(5月25〜17日、石川県産業展示館)には、工作機械や切削工具、工作機器、測定機器など過去最多の275社・4団体が出展する。自動化や工程集約、微細精密、省エネ、環境改善などの最 […]

トピックス

関連サイト