2025年12月16日(火)

知能ピッキングロボ
Kyoto Robotics

物流の自動化提案

 ロボットソリューションの開発・販売を手掛けるKyoto Robotics(滋賀県草津市、077-561-2799、旧三次元メディア)は同社のテクノファクトリー(同市)で内覧会を開き、パレットにケースを置くだけで自動的にデパレタイジングを始める高度な知能ピッキングロボットシステムを披露した。同社はすでに1年間でケース単載デパレシステムを10台販売した実績を持ち、流通量の増加と人手不足で悩む物流業界の自動化ニーズに向けて提案していく。

 今回披露した知能ピッキングロボットシステムには自社開発した高出力レーザプロジェクタを用いた3次元画像認識技術を駆使して事前データなしの全自動認識・ケースの把持教示不要とマスターレスを実現。プロジェクタが光を投影し、パレットやケースの形や位置などを把握し、ロボットがケースを掴むとハンドルにある力覚センサでケースの重量を認識し、そこから自動でデパレタイジングを行っていく。さらに、ケースを認識しにくい場合は「AIずらし機能」で5万パターンもあるケース専用の認識アルゴリズムからケースを認識し安全に運用ができる。同社担当者は「AIを用いることでチョコ停を限りなくゼロにできる。認識成功率も99・99%で認識時間も1・5~2・0秒」と話す。

 同社は2000年に創立し、工場の自動化ソリューションを強みに、工作機械へのワーク脱着やバラ積みピッキングなど自動化システムを提供してきた。近年はFA分野で培った技術を活かし、物流業界の自動化ニーズに対応するロボットシステムの開発に注力。個々の物流センターによってシステム構築に時間がかかるため、独自の知能ピッキングロボットコントローラを開発しマスターレス化するなど、Sl業務の手間を省き、立ち上げ時間を大幅に短縮。今後は混載積み付けシステムの開発も進めている。

日本産機新聞 2019年11月20日

[ ロボット ][ 日本産機新聞 ][ 製品 ] カテゴリの関連記事

ブラザー工業「複合加工機にギア加工を追加」【人手不足時代に対応する工程集約・工程短縮】

SPEEDIOシリーズ「M200/300Xd1」 ブラザー工業はSPEEDIOシリーズの複合加工機「M200/300Xd1」で、従来の旋削加工とマシニング加工に加え、新たにギア加工の専用機能(オプション)を開発した。スカ […]

ニューストロング「真空チャックで段取工数削減」【人手不足時代に対応する工程集約・工程短縮】

吸チャックボーイ ニューストロングの「吸チャックボーイ」は特殊治具の制作やセッティングの手間、工程の削減ができる真空チャック。真空を利用してワークを吸着するため、バイスなどで必要なクランプ代が不要で、吸着面以外の5面の加 […]

帝国チャック「チャッキング・ ユア・ハートで感動を」【人手不足時代に対応する工程集約・工程短縮】

薄型UBL/OPA/OPNチャック 顧客ニーズに応じ最高の機能と品質を併せ持つ帝国チャックの『デザインチャック』は「掴んで引き込む」の二面拘束を基本にワークとチャックを密着させ、ビビりを抑制することで難物なワークも高速・ […]

トピックス

関連サイト