三洋工具(東京都品川区、小野昌晴社長、03・3490・6821)はこのほど、軟質ゴムの切削加工に特化した超硬エンドミル「VMQE」を開発・新発売した。シリコンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムなど多様な素材に対応する。 […]
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日本特殊陶業 機械工具事業部 太田 雅和事業部長
新価値のパイオニア企業へ

現状は。
今年に入り米中関係の影響で受注ベースは落ちており、今後影響は出てくるだろう。その中でも欧米は航空機などが牽引し目標をクリアしている。
今後のビジョンは。
ものづくりの世界は大きく変わる可能性はある。当社も新たな価値を提供するパイオニア企業を事業ミッションに、新しい価値作りに挑戦していくことを掲げている。
どんなこと。
大きくは4つある。1つは、航空機市場を想定したセラミック工具の強化だ。当社のセラミック製のインサート工具は高速切削をテーマに、過去は自動車の鋳物部品で高生産性を提供してきたが、現在は航空機エンジンなど難削材向けに生産性向上に寄与しており、この分野を徹底的に強化する。
2つ目は、超硬工具のSSツールだ。スモールツールとも呼ばれ、主に自動旋盤などの小物部品加工向けに提供している。今後は自動車などの軽量化ニーズで小型部品の需要は高まると見ており、他社にない特異な形状(アプリケーション)を武器に強化を進める。
材料開発の道
ソフトウェアなどコトづくりも
3つ目は。
ここまでは従来ビジネスの深堀り。3つ目は、現段階は超硬工具が持つ市場領域に、セラミック工具で切り込めないかと考えている。当社のコア技術を用いて、少し価格が高い工具でも加工能率を上げたいというユーザー層に提案していきたい。それには材料といった要素技術の開発が重要だ。高いハードルだが、将来に向けて進むべき道として挑戦していく。製造業は人手不足や働き方改革などで自動化や効率化が求められている。このニーズに応える形で工具を開発していきたい。
IoTなど新技術も登場しています。
まだ具体化していないが、4つ目はソフトウェアやサービスなどの開発は検討している。日本メーカーは技術サービスという点で素晴らしいものを持っているが、ビジネス化が難しかった。将来は工具というハードだけでなく、IoTや工具選定などソフトウェアをベースとするコト売りを考えていく必要がある。
日本産機新聞 2019年10月5日
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