2019年10月20日(日)

生産性を向上させるソリューション提供
ゼネテック

上野憲二氏(うえの・けんじ)
1950年生まれ、鹿児島県出身。85年ゼネテックを設立し、社長に就任。90年に3次元CAD/CAMソフトウエア「Mastercam」、2018年には3次元シミュレーションツール「FlexSim」の販売開始。システム受託開発事業と製造業向けソリューション事業を両輪に事業展開する。

 ゼネテック(東京都新宿区、03-3226-8989)は昨年、3Dシミュレーションソフトウエア「FlesSim(フレックスシム)」の輸入販売を始めた。工場や物流施設などの設備や人の動き、生産量などがデジタル数値やグラフなどで算出でき、勘や経験に頼ること無く投資額に応じた最適な設備導入やレイアウト変更が検討できる。「日本の製造業の生産性向上に役立つソリューションを提供していきたい」と話す上野憲二社長に取り扱い始めた狙いや今後の方向性など聞いた。

 

工場全体を見直す
3Dソフト「FlexSim」

「FlexSim」イメージ図
(画像クリックで拡大)

「FlexSim」を取り扱い始めた狙いとは。

 当社は1985年にシステム受託開発で事業をスタートし、90年から機械加工向け3次元CAD/CAMソフトウエア「Mastercam(マスターキャム)」、2010年から製造ロボット向けオフラインティーチングソフトウエア「Robotmaster(ロボットマスター)」を輸入販売してきた。これらに、加工機械・設備や工場内物流、人の配置など工場全体の効率化が図れる「FlexSim」を加えることで、日本の製造業の生産性向上を支援することが狙いだ。

「FlexSim」のようなソフトウエアの需要は高まっているのか

 ある調査会社によると、現在国内にある工場の約60%がバブル崩壊以前に建てられたものだという。多くの工場で老朽化が進んでおり、近いうちにリニューアルもしくは、建て直しが必ず必要になってくる。その一方で、設備や工場レイアウトなどを検討するには、経験や勘が必要だったり、モックアップを製作したりと手間や時間、コストがかかり過ぎるという課題があった。「FlexSim」のような3Dモデルを活用しサイバー空間上で簡単に検証できるソフトウエアは高い需要があると見込んでいる。「FlexSim」はすでに世界では15年以上の実績があり、自動車メーカーや物流会社など様々な企業で利用されている。

特長は。

 データを軽量にすることで、工場全体といった大量のデータでも短時間で処理し、検証することができる。生産量やコストなども瞬時に算出可能で、最適な設備や配置、作業者数などを迷いなく判断することができる。また、VR(仮想現実)機能も搭載しており、コンピュータ上で作成したモデルを実際に体感することも可能だ。

どのように販売していくか。

 ライセンス販売だけでなく、当社がデータ作成を代行するサービスなども提供していく。また、すでに東京、名古屋、大阪で無料体験セミナーを毎月開催している。実際にシミュレーションを作成し、使いやすさを体感してもらい、販売につなげたい。

昨今、製造業のIT化が進んでいます。

 多くの中小製造業ではまだまだIT化が進んでいないのが現状だ。だからこそ当社では中小製造業のIT化を支援したいと考えている。例えば、年内に発売予定の稼働モニタリングシステムと「FlexSim」を組み合わせて、機械の稼働データとデジタルデータを同期し、サイバー空間上に実際の状況を再現する「デジタルツイン」などを提案していきたい。

貴社が目指す方向性は。

 当社は、「FlexSim」を始めとしたソフトウエアだけでなく、組込みシステム設計開発で培った300人体制の開発部隊も持つ。企画、開発の総合力を駆使し、設備や人、ソフトウエアをつなげ、工場の全体最適化を考えたソリューションを提案し、現場の生産性向上と製造業の発展により一層貢献していく。

 

日本産機新聞 2019年10月5日

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