2021年7月28日(水)

この人に聞く
OKK 宮島 義嗣 社長

 次の100年を目指し、成長への基盤づくりを目指すOKK。そのために取り組む10カ年の中期経営計画「Neo Challenge」(ネオチャレンジ)は今期(2019年度)、4年目を迎えた。これまでの3年の成果は、そして次に挑むことは。宮島義嗣社長に聞いた。

次の100年の基盤つくる

ファーストステージ(16~19年度)のこの3年、取り組んできたことは?

 基盤強化のために、いろいろな取り組みを実行してきました。

 一つは新しい基幹システムを導入し、全ての事業所、部門で利用を軌道に乗せること。これまで営業や開発、製造、総務など各部門でそれぞれ別のシステムを使っていました。これを統一する。長年使い慣れたシステムから一新するため、なかなか苦労しました。

なぜ新システム導入を?

 情報処理のスピードを上げる。社内で情報を共有化する。それが基幹システム導入の目的です。情報が極めて重要な時代に処理能力の高いシステムは不可欠です。それに、社内で別々のシステムを利用していては部門の垣根を越えて情報を共有化するのは難しい。

導入の効果は?

 徐々にですが、やっと効果が出はじめました。その一つが、課題の見える化。新基幹システムは営業や生産、資材調達など全ての部門の仕事の動きや実績が数値で表れる。事業活動を全体から見渡し、時間やコストの無駄を把握できる。まだまだ手間のかかる作業もあるが、今後はこうした顕在化した課題を分析し、仕事の精度向上や効率化につなげていきたい。

中計では製品品質の向上や生産基盤の強化など12の重点施策を掲げていますね?

 製品品質の向上や生産基盤の強化などは工作機械メーカーにとって永遠の課題。これまでも、そしてこれからも弛まず取り組み、一層ブラッシュアップしていきます。

 また、ファーストステージでは重点施策の中で特に力を入れているのがアフターサービスの強化です。工作機械は生産財であり、BtоBの商売です。お客様が我々の機械を使い、製品を作られています。従って機械が止まらず稼働することが重要になっています。お客様から日々寄せられる故障や保全のお問合せをいかに早く解決するか。それがOKKの信頼に大きく影響します。

仕事の精度や効率磨く
アフターに力、ファンに応える

 マシニングセンタをはじめ工作機械の需要が拡大する中、ここ数年は受注対応に追われ、アフターサービスが手薄になっていました。これを改め、お客様からお問合せを優先し全力で挑み早期解決する。この3年、営業・生産・技術が連携し取り組むことで、お客様から感謝の言葉も頂き、その手ごたえを感じています。

昨年の暮れから日本の工作機械受注は前年度を下回っていますが?

 受注環境は確かに良いとは言えません。ですが、OKKの利益は伸びています。それをけん引している一つがアフターサービスです。19年3月期の決算は売上高が前年同期と比べて横ばいだったのに、営業利益は13・8%増えました。これは代金に占める技術的な要素の割合が高いアフターサービスをコツコツ取り組んできた成果。アフターサービス強化によるファンづくりのための取り組みが機械本体の販売に寄与したこともあり、収益率の向上につながりました。

 今期はファーストステージの最終年度。セカンドステージ、その先に目指すことは?

 この中計は創業100年を迎えた2016年にスタートしました。10年後に売上高500億円、営業利益50億円など業績目標を掲げていますが、その最大の目的は次の100年を迎えるための基盤をつくることです。

 OKKは工作機械業界では中堅。大手には量やコスト、小規模のメーカーには専門性やスピードで勝つのが難しい。そして取り巻く経営環境は、製造業が海外移転したり3Dプリンタのような新技術が登場したり、次々と変化しています。未来はさらにどうなるか分かりません。

 そうした状況で、生産や開発、営業、技術、収益力、人材育成などを強化し、次の100年を迎えることができる強い足腰をつくる。今はまだその道のりのはじめの一歩が終わろうとしているに過ぎません。セカンドステージ、ファイナルステージを経て盤石な企業基盤を構築していきます。

産機新聞 2019年8月5日

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