2020年5月26日(火)

19年度売上高 前年度比5%増を予想
三菱マテリアル加工事業カンパニー

 三菱マテリアル加工事業カンパニーは、2019年度(19年4月‐20年3月期)の売上高が前年度比5%増になる見込みだと発表した。米中貿易摩擦などの影響で先行きの不透明感が増しているが、中村伸一常務(加工事業カンパニープレジデント)は「工具の需要が急激に減少するとは考えにくい」と見通す。今年度はここ数年積極的に進める設備投資を継続し、生産体制の増強や物流体制の構築、品質改善などに取り組む。

生産増強、品質改善に力

                                  中村伸一常務

 5月に東京、大阪、名古屋、福岡の全国4か所で開かれた代理店や販売店による「DIAEDGE特約店会」で明らかにした。

 18年度(18年4月‐19年3月期)の売上高は、前年比8%増となった。三菱マテリアル全体の売上高が同4%増の1兆6630億円のうち、加工事業カンパニーの売上高は10%を占めた。特に国内流通が堅調を維持し、同10%増。産業別では、全般的に高水準だった中でも国内の航空宇宙産業向けが好調で、同23%増と自動車産業向けの2倍近い伸びとなった。

 19年度の売上高は、前年度比5%増を見通す。中村常務は、「世界経済という視点では、不透明感が深みを増しているが、今のところ自動車の生産量やものづくりの物量が急激に減るとは考えにくい。昨年並みかプラスアルファの工具需要はあるのではないか」とみる。

 加工事業カンパニーは、同社の中でも成長促進事業の一つに位置付けられており、市場成長以上の成長が期待されている。「さらに成長していくためには土台の強化が重要」(中村常務)と、ここ数年積極的に進めている設備投資を19年度も継続する。18年度の設備投資額は、16年度に比べ1・8倍で、19年度はさらに10%増となる設備投資を計画している。

 中でも重点的に取り組むのが、「生産体制の強化」「新たな物流体制の構築」「品質改善」の3項目。「生産体制の強化」への投資額は、全体の約半分を占め、超硬エンドミルや超硬ドリル、インサートなどの増産に向けた設備投資で安定した供給体制を目指す。また、投資額の約7%は「品質改善」に充てる。自動検査や自動搬送システムなどを導入し、不良率の低減を図る。

 一方、「新たな物流体制の構築」では、国内外の物流センター間で在庫を自動移動させ、欠品リスクを最小化する体制づくりに取り組む。すでに準備を始めており、「来春までにはアジア地域の物流センターを国内のセンターと同レベルに引き上げる」(中村常務)。

 その他にも、新製品の開発強化や加工技術センターの活用や拡張などに取り組む。「17年度からスタートした中期経営計画の最終年度にあたる今年度。これまでに引き続き、“顧客視点で真のパートナーになる”ということに取り組んでいきたい」(中村常務)。

日本産機新聞 2019年6月20日

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