2021年10月18日(月)

機械1割減も高水準

ロボット過去最高

2019年の機械工具業界は、米中の貿易戦争の影響や半導体の需要減速など、やや不透明な状況でスタートを切った。だが決して景況が悪いわけではない。工作機械はマイナス見通しだが、それでも史上3番目の水準だ。ロボットは旺盛な自動化投資を背景に過去最高を見込み、測定機器も前年比アップを予想する。足元は優れないが、年後半から5G向けの投資が動き出すとの声もあり、通期では高水準を維持するとの見方も多い。機械工具関連団体の19年見通しをまとめた。

測定や機器は前年比増

工作機械、外部環境の影響で需要減

 日本工作機械工業会が発表した19年の年間受注額見通しは、18年実績(速報値)に比べ11・9%減の1兆6000億円となった。減少は3年ぶり。米中貿易摩擦の影響や半導体市場の悪化などが需要減少に影響するとみている。これまで好調を維持していたが「潮目が変わり、軟調な部分が見え始めている」(飯村幸夫会長)。

 ただ、達成すれば17年に次ぐ史上3番目の受注額と依然として高い水準を保つ。飯村会長は、「『山高ければ谷深し』と言うが、谷に向かっている訳ではない。山から次の山に向かって尾根伝いを歩いているところだと認識している」。

 ロボ自動化投資旺盛

 日本ロボット工業会は19年の受注額見通しを前年比4%増となる1兆500億円と発表した。2年連続で1兆円を超え、過去最高を更新する。生産額も約4%増の9800億円を見込む。

 米中の貿易戦争の影響で、輸出の5割を占める中国で足踏み状態が続くが、中長期的では物流や食品業界など工場以外の市場拡大や、自動化への投資は継続するとの見方が大半。同工業会の橋本康彦会長も「案件は今も多く、様子見しているような状況で、年後半には中国も回復する」と話す。

 工作機器なお高水準

 日本工作機器工業会は19年の年間販売額が前年比2%減の2250億円になると発表した。半導体製造装置や工作機械などの需要先で高水準の受注が予測されており、「今のところ国内の投資意欲はまだまだ衰えていない」(寺町彰博会長)。18年の販売実績(見込み)は過去最高の約2300億円だったが、微減に抑えられ高水準の受注が続くとみる。

 測定機器は3%アップ

 品質管理の関心高まる

 日本精密測定機器工業会は、19年の出荷額目標を18年実績(見込み)に比べ3%増の1185億円とした。18年は前年比14%増の1150億円と史上最高額だったが、達成すれば2年連続で更新する。自動車や半導体産業で底堅い需要があり、市場の拡大を期待する。「リスク要因も多いが、チャレンジしがいのある目標」(中川徹会長)。

 測定は近年相次いだ品質関連の不正問題によって、今まで以上に関心が高まりつつある。「潜在的な需要は高いものがあり、今こそ当業界のプレゼンスを高める良い機会だ」(中川会長)。

 切削は前年並みか

 5000億円を維持

 日本機械工具工業会は、暦年見通しを発表していないが、昨秋に18年度見通しを前年度比8%増の5210億円に上方修正した。今年に入り依然高い水準を維持しており、牛島望会長は19年度について「不安要素も多いが、ロボットや車載向け部品などの需要は力強い。航空機や造船など切削加工する対象は増えており、5000億円は維持できるのではないか」と述べた。

日本産機新聞2019年1月20日号

 

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