2026年9月10日(木)

機械工具商社上場9社の2018年3月期決算

受注好調、全社が増収

 機械工具上場9社の2018年3月期決算(トラスコ中山は18年1-3月期)が出そろった。自動車や車載部品の増加に加え、スマートフォン(スマホ)、IoT関連向けの需要増で半導体が好調に推移し、人手不足の懸念から自動化投資も旺盛で全社が増収を記録した。外需もアジアを中心に引き合いが強く、好調を維持。19年3月期は、地政学リスクや部品不足を懸念する声はあるものの、東京五輪での投資増を期待するなど、8社が増収を見込み、今の景気が続くとの見方が大半だ。

機械工具商社9社2018年3月期決算

車・半導体、自動化投資が旺盛

 17年の国内自動車生産台数は約970万台と3年ぶりにプラスに転じ、堅調を維持した。自動車の電動化が進み、車載向け電子部品も好調に推移。スマホ向けやIoT関連での需要増で半導体も好調だ。国際半導体製造装置材料協会によると、世界販売額が前年比37%増の約6兆円と17年ぶりに過去最高を更新した。

 ユーザー業界の好調を受け、17年度の工作機械受注額は前年度比38%増の1兆7803億円と過去最高を記録した。こうした需要をうまくとらえたのが工作機械に強い山善やユアサ商事などだ。山善の機械事業部の売上高は1662億円と23.3%増と大幅に増加。内需は8.1%増だったが、特にEMS向けが好調で外需が46.5%増となった。ユアサ商事の工業機械部門も内需に加え、北米や中国も好調で1148億円と4.3%増となった。

 機械の増加に支えられ工具や機器も好調だ。日本機械工具工業会は17年度の生産額の見通しを6.7%増となる4737億円と上方修正するなど高水準を維持している。4月に社名変更したCominixの切削工具部門の売上高は149億円と9.7%増を記録。NaITOの切削工具部門も227億円と8.8%伸ばした。フルサト工業の機器・工具で6.6%増の488億円となった。

 人材不足への懸念からロボットを中心とした自動化投資も伸びている。日本ロボット工業会によると17年の生産額は9000億円を上回り18年は1兆円超を見込む。こうした需要をうまくとらえたのは、伝導機器を主力とする日伝や鳥羽洋行だ。日伝は油圧や空圧、ロボットを扱う制御機器部門が425億円と20.5%増と大幅に伸ばした。鳥羽洋行は主力の半導体や電子部品業界でのFA機器を中心に需要を取り込み、売上高285億円と28.5%増となった。

 ネット通販の需要をつかんだのが、トラスコ中山だ。12月期決算で単純比較できないが、第一四半期のネット通販向けの売上高が55億円と29%増加した。

 好調を維持する機械工具業界だが、この流れは継続する見方が強い。自動車も堅調で、半導体はIoTや自動運転などで更なる増加を期待し、向きも装置メーカーは投資を積み増している。人材不足は高まる一方で、自動化投資は右肩上がりの状況が続く。地政学リスクや、一部部品の供給懸念もあるが、東京五輪向けの投資増加などを期待しており、19年通期決算は8社が増収を見込む。

日本産機新聞 平成30年(2018年)5月20日号

機械工具上場商社2026年4-6月決算 全社が増収、半導体装置向け設備・工具の需要拡大

5社が業績予想を上方修正 機械工具上場商社の2026年4‐6月期決算は、全社が増収だった(トラスコ中山、ユニソルホールディングス、MonotaROは1‐6月期、NaITOは2‐4月期)。半導体製造装置向けの設備や工具需要 […]

AIロボットをもっと身近に 大阪で垣根を超えて技術を磨く勉強会

誰でもAIとロボットに触れ、語り合える場をつくろう——。8月20日、グランフロント大阪北館(大阪市北区)の関西電力エナレッジで「AIロボット持ち込み勉強会」が開かれた。会場にはロボットエンジニアから、ロボットを自作する個 […]

根幹探り重い問題から手をつける【現場考】

納期遅延が頻発、乱雑な現場、人手も足りないー。そんな工場を数年で立て直した40代の工場責任者に話を聞く機会があった。「当初は何から手を付けてよいか分からない状況だった」という。 まず取り組んだのが現状把握。課題を掴むため […]

記事ジャンル

関連サイト