2022年1月24日(月)

ものづくり補助金公募開始
営業活動も本格化 納期の注意も必要

6月中旬に採択企業公表

 経済産業省と中小企業庁は2月28日、2017年度補正予算の「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金(ものづくり補助金)」の公募を開始した。全国の中小企業団体中央会が窓口で、期間は4月27日まで。6月中旬をめどに採択企業を公表する予定だ。機械工具業界でも、機械メーカーや商社がユーザーに積極的に公募申し込みを促すなど、対応を本格化させている。ただ、直動案内機器を始めの一部の部品不足で、機械の納期が長引いていることから、納品時期を見極めるなど、注意も必要だ。

 今年度のものづくり補助金の上限総額は1000億円。約1万社の支援を目指し、3つの類型を用意した。一つは「一般型」で試作開発や生産プロセス改善に必要な設備投資額を上限1000万円(補助率1/2以内)で補助する。もう一つが、「小規模型」。設備投資を伴わない試作開発も対象で、上限500万円(補助率1/2以内)を補助する。

 そして今回、追加されたのが「企業間データ活用型」だ。複数の事業者間でデータや情報を共有するなどして、新たな付加価値の創造や生産性の向上を図るプロジェクトを支援する。上限金額は1000万円(補助率2/3以内)。10者までの連携が可能で、1者200万円上乗せする。

 2月末の公募開始を合図に、機械メーカーや機械商社を中心に、需要獲得に向け、営業活動が本格化している。ある機械メーカーでは、年明け以降、補助金向けのセミナーを開いてきたが、公募開始を契機に、申請を促すための活動をスタートさせた。ある機械商社幹部も、「3月に入り、社内で『補助金』という単語が飛び交い始めた。4月末までユーザーへの提案を続ける」と話す。

 ユーザーの投資マインドも上向きになっている。4回目の採択を目指す金型メーカーでは「ある金型部品で工法転換が求められており、それに必要な成形研削盤を購入したい」という。

 しかし、今回は納期への注意が必要だ。採択企業の公表は6月中旬。小規模型は11月末、それ以外は12月28日までに事業実施期間とされているため、「手続きなどを考慮すると、5か月以内に機械を納品しなければならない可能性もある」(ある機械メーカー幹部)。

 こうした状況を考慮し、機械メーカーも対応を進めている。ある機械メーカーでは「直動など納期がかかりそうな部品を採用している機種を避け、納期が間違いない製品を提案するように指示している」と話す。大型に強いメーカーでは「納期的に厳しいので、今回は積極的な提案しない」という。一方で、在庫に余裕あるメーカーでは、「今が他社からの置き換えを狙うチャンス」とし、「年明け以降、積極的な営業展開を続けている」と話すなど、メーカーによって温度差もある。

 好調が続く工作機械業界だが、ものづくり補助金によってさらにユーザーの投資マインドは高くなっている。納期を見極めながら、受注を確保したいところだ。

日本産機新聞 平成30年(2018年)3月5日号

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