2025年11月17日(月)

共栄化学工業 社員を大事にする方法
工夫次第で環境改善

共栄化学工業 稲垣社長
稲垣社長
 アクリル加工業の共栄化学工業(大阪府八尾市、072・922・1681)の稲垣圭悟社長は、勤務時間の短縮、職場環境改善に努め、その目標を達成したという。

 前職のサラリーマン経験から稲垣社長は「工場だけ始業8時に違和感があった。どうにか1時間減らせないかと思い、独自の方法を考えた」と述べた。対策はシンプルで、8時に出勤後、9時の作業開始まで、従業員らにあえて『無駄話』をさせたという。「売り上げに影響ないかをみつつも、わざと無駄話をする時間を推進した。従業員同士のコミュニケーションがはかれると考えたから」と応えた。

 1年半続いた取り組みも徐々に工夫。会話内容を当番制にしたり、毎週水曜はゲームを催し、従業員らのコミュニケーションを深めたという。「朝から固い話、自己啓発も行わない。フリートークでみんなが笑える時間を提供したかった。自然と笑顔になる空間をつくることで、脳が活発化し作業効率もよくなる。とにかく目が覚める」と応えた。さらに終業時間の短縮、休日の追加も試み、「最近ガバナンスという言葉をよく聞く。好きなことは寝食忘れてでもできるというが、区別はすべき。土曜も休みにするために、前日に少し仕事を多めにやってから帰るなど、調整を続けた」と語り、昨年ようやく終業時間17時に終われるようになったという。

 さらに社内ベンチャーなどを積極的に展開し、異業種を数多く立ち上げている。「新入社員が日々の業務を頑張れば、自分のやりたいことが仕事になるよう支援している。誰にでもチャンスがある環境が大事」と、従業員を大切にする独自の秘訣を語った。

日本産機新聞 平成30年(2018年)2月20日号

[ 企業紹介 ][ 日本産機新聞 ] カテゴリの関連記事

【特集:ニーズ高まる品質管理・検査】

昨今、自動車業界の認証不正やリコールなど、日本のモノづくりの信頼性を揺るがす問題が多い。さらに、車のEV化をはじめ、電子・半導体、航空宇宙、医療など様々な産業で、新たな製品や技術開発が活発化しており、開発した製品の検査・ […]

帝国チャック 創業から100年を振り返る

NC旋盤用チャック、研削盤のダイヤフラムチャック、マシニングセンタのシリンダ内蔵チャックなど顧客ニーズに応じ最高の機能と品質を併せた特殊仕様「デザインチャック」を手掛けている帝国チャック(大阪府八尾市)は創業100周年を […]

全国Cominix会総会 より良い活動を目指し発展的に解散

第23回全国Cominix会総会が9月12日、リーガロイヤルホテル大阪(大阪市北区)で開催された。正会員や賛助会員など142人が出席した。 開催に先立ち東部Cominix会の大内宏会長(共立機材商会社長)が、Comini […]

トピックス

関連サイト