2024年10月4日(金)

立花エレテックが販売店支援へ流通改革
直販を特約店経由に

 立花エレテックは販売店支援に向けた流通改革に乗り出す。これまで直接販売していたユーザーの一部を三菱電機の特約店を中心とした「立菱会」の会員経由にするほか、技術関連の講座も積極的に開き、技術レベル向上を支援する。一方で、余裕のできた人員をIoT(モノのインターネット)関連など提案が必要な分野に振り向ける。人口減少で長期的に内需拡大が望めない中、自らは得意な分野に注力しつつ、立菱会との関係を強固にすることで勝ち残りを目指す。

 立花エレテックはユーザーに直接販売する一方、東名阪を中心とした主要販売店52社の「立菱会」を中心に流通戦略を進めてきた。立菱会への支援を強化し、ユーザーへのサポートを手厚くするため改革に乗り出す。

 骨子は大きく3つ。同社がこれまで直接販売していた中で、小口取引ユーザーを立菱会の会員経由の販売にする。会員経由とすることで、訪問頻度を上げ、サポートをこれまで以上に手厚くできるようにする。

 対象となるユーザーは来年4月までに明確にするが、「既に対象ユーザーを検討しているが、お客様に了解して頂かなければ行わない」(FAシステム事業担当の山口均取締役専務執行役員)という。

 一方、余裕のできた人員は大手を中心にIoTやAI(人工知能)などより提案が必要な分野に振り向ける。

 2つ目が技術支援の強化だ。これまでも開いてきた講座を増やすほか、将来的には「技術スクール」にまで引き上げる。約80人のFA技術者を抱える技術力を武器に、様々なテーマの講座を開く計画だ。

 3つ目が超長期のキャンペーン。10月からスタートし、創業100周年となる2021年までの3年半の期間で実施する。サーボやロボットなど主力の三菱電機製品がメーンとなる。同時に商材の拡大を促すため、LEDや空調並びに組み込み系パソコンなどFA機器以外の製品も会員と相談しながら拡販を進める。

 改革を急ぐのは、人口減少による長期的な需要減や、IoTやAI時代への危機感からだ。

 山口専務は、今回の施策について「世界が変わる前に今から手を打たなければならない。そして、今後も立菱会も当社も強くなって共に成長していきたい」としている。

日本産機新聞 平成29年(2017年)7月15日号

[ ニュース ][ 日本産機新聞 ][ 機械工具業界の出来事 ] カテゴリの関連記事

【連載企画:イノフィス、次なる戦略②】折原  大吾社長インタビュー
作業や業界に特化した製品開発

イノフィス(東京都新宿区)は今年8月、腰補助用装着型アシストスーツ「マッスルスーツ」の新しいモデル「GS-BACK」を発売した。既存モデルの「Every」に比べ、軽量で動きやすく、これまで以上に幅広い現場での活用が期待さ […]

TONE 本社を河内長野工場に移転

TONEは、本社を同社最大拠点である河内長野工場に統合、移転した。9月26日から業務を開始した。 今回の統合により、開発、製造、営業企画、品質保証、管理の各部門と経営を一体化。部門間のコミュニケーション向上を図り、一層綿 […]

エヌティーツール 福岡県筑紫野市に九州事務所を開設

ツーリングメーカーのエヌティーツール(愛知県高浜市、0566-54-0101)は福岡県筑紫野市に九州事務所を開設し、九州地域での迅速かつ細やかなサービスを提供することで顧客の課題解決に応えていく。住所は福岡県筑紫野市原田 […]

トピックス

関連サイト