2026年11月3日(火)

エア機器商戦過熱
省エネ性能が進化

工場の省エネにエア改善は不可欠
工場の省エネにエア改善は不可欠

 販売店や商社がコンプレッサやエア機器の省エネ提案を強化している。展示会や勉強会を開いたり、カタログを作成したり、人員を拡充するなど、積極的に拡販を図っている。こうした取り組みが増えているのには理由がある。一つは省エネ製品の進化と商品の幅が広がっているためだ。コンプレッサの省エネ機能は進化し、エアブローやノズルなどエア機器の省エネ対応機種も増えており、「以前より提案できる商品の幅が増えた」(ある商社)。そして、もう一つの理由が「提案型の商材として最適」(ある商社幹部)だからだ。ある販売店では「省エネの手法を知らないユーザーも多いので、提案も聞いてもらいやすい。工場全体を把握することにもなるのでユーザーとの関係強化にもつながる」とし、拡販を進めている。

ユーザーの投資意欲喚起

 ジーネットはエアの省エネ専門のカタログを作成したり、専任者を増やしたりしている。山善はエア関連機器だけでなくCO2削減と合わせて、省エネ提案を強化。ユアサ商事でもコンプレッサだけでなく、エアガンや流量計など省エネの商材の幅を拡大している。

 こうした取り組みが増えている理由の一つは、省エネ機器の進化と提案できる商材の幅が広がっているからだ。コンプレッサでは、インバータやアンローダ機能で省エネ効果を高めた機種や、最近では国際高効率規格最高レベル(IE5相当)を達成したアモルファスモータを搭載した製品も登場した。製品の機能アップに加え、最適な運用のための台数制御や、工場全体のエアの運用を分析する工場診断などサービス面も充実している。

 省エネ対応のエア機器も増え、提案の幅も広がっている。例えば空圧機器のSMCでは、「電力を使って作った空気はお金。そのエアの無駄遣いを抑えるべき」とし、「圧縮機電力50%削減への提案」をしている。ブローガンやノズル、バルブ、シリンダなどあらゆるエア機器の省エネや、停止中のラインへのエア供給停止など、多様なエアの省エネを提案している。

 各社がエアの省エネに注力する理由のもう一つは「提案型の商材としてはうってつけ」(ある商社幹部)だからだ。

 「目から鱗(うろこ)だった」。そう話すのは最近エアガンなどの省エネ提案を受けた金型メーカーの社長。工作機械の運転制御で電力量削減を図るほど省エネ意識の高い企業だが、「流量を測るなどエア機器の省エネは考えたこともなかった」と話す。別の100人規模の自動車部品メーカーの生産技術者も「上司から『省エネが必要』と言われるが、どこから手を付けて良いかわからない」と話す。

 エアの省エネ提案を強化する販売店の社長は言う。「省エネの手法を知らないユーザーも多く、提案も聞いてもらいやすい。もちろん、エア関連の省エネ提案は自らも学ぶ必要があるし、手間もかかる。だが、エアは工場全体を把握することにもなるので、後々の関係強化にもつながる」。

日本産機新聞 平成29年(2017年)5月15日号

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