2026年8月27日(木)

この人に聞く2017
エンジニア 髙崎 充弘社長

ヒット商品生む独自の理論

 ネジザウルスなどで知られるエンジニア(大阪市東成区)は今年3月、ネジザウルスシリーズの6機種目にあたる「ネジザウルスZ」で世界3大デザイン賞の1つである「iFデザイン賞」を受賞したほか、コーポレートロゴを刷新するなど、ブランド力を強化している。ヒット商品を生む独自の「MPDP理論」を用いて、誰もが安心して使える工具作りやデザイン、技術的な特許、遊び心を加えた商品ラインナップで人々を魅了する同社のブランド作りに迫る。

iFデザイン賞を受賞

髙崎充弘社長
 東京大学舶用機械工学科卒業後、造船会社のエンジニアとして10年間勤務、この間米国のRPIの修士課程卒業ののち、1987年同社入社、2004年9月代表取締役社長に就任
―iFデザイン賞受賞おめでとうございます。
 ネジザウルスシリーズでは2度目の受賞となりました。初受賞のネジザウルスGTのあと、ヒット商品を生み出す「MPDP理論」を発見し、商品作りに取り入れましたが、なかなか2度目の受賞に至りませんでした。今回、MPDP理論を用いたシリーズ6機種目の「ネジザウルスZ」が受賞し、私も社員もこれで自信が持てました。

―ブランド力をどのように作っているのですか。
 ブランドの構築は中小企業にとって重要です。ブランド力があれば、類似品での価格競争やコピー品が出ても、安心して使ってもらえます。当社のブランド作りは、クール(デザイン)、イノベーティブ(革新技術)、遊び心(商品名など)と3つの要素があり、代表的なネジザウルスでは、カッコ良さ、技術的な特許、恐竜というネーミングなどに表れています。その効果は新しいことに挑戦する、面白そうな会社と認めてもらえることにつながり、さらに発展して「世界一愛される工具メーカー」になりたいと思っています。

ロゴ刷新しブランド強化

―コーポレートロゴも変更しました。
 コーポレートロゴはこれで3つ目になります。最初は1957年に私の父が作り、それから30年間隔で刷新しています。これまで線が細目のロゴでしたので、「力強さ」や「柔らかさ」をイメージしました。ロゴには種類があって、ソニーやパナソニックなど社名を図案化・装飾化したロゴタイプとナイキのようなシンボルマーク、キャッチコピーのようなタグラインがあります。今回新たに「あなたを、ヒーローに。」というタグラインを加えました。このタグラインは当社のサウンドロゴとして「音」商標に出願しており、3つの要素を入れた新ロゴになっています。

―販売を強化する商材は。
 今夏にネジザウルスシリーズの7機種目を投入する予定です。ねじのトラブルやニーズはまだまだ多く、ネジバズーカなども含め、1つの分野を深く追求し課題解決を進めていく中で、製品・サービス両方の強化を一層図っていきます。

―海外展開では。
 ねじの困り事は世界共通です。アメリカではネジザウルスを「ヴァンプライヤーズ」と名前を変え、各国の特長を活かしたブランディングを行っています。当社と同じ思いを持つ代理店と共に海外展開も図っていきます。

日本産機新聞 平成29年(2017年)5月15日号

特集 メーカートップインタビュー① 工作機械・切削工具メーカー各社に聞く今年注力すること

国内の製造業は人工知能(AI)普及によるデータセンターの需要拡大、造船業界の復活、航空宇宙・防衛産業など需要が沸き起こる一方、イラン情勢や中国との経済摩擦による原材料の高騰、供給不足など課題も浮き彫りになり、日本の製造業 […]

ブラザー工業・寺倉 達雄常務執行役員「5軸加工ソリューションの提案」【特集:メーカートップインタビュー】

欧州市場の開拓なども –現在の市場環境は。 国内の自動車産業の投資が力強さを欠く一方、半導体関連市場は活況だ。特に、AIデータセンター関連需要が伸びている。また、石英ガラスやセラミックス、樹脂加工など、加工対 […]

イスカルジャパン・岡田 一成代表「MAX OUTのコンセプトを浸透」【特集:メーカートップインタビュー】

最少資源で最大効果を創出 –今年注力することは。 依然として、素材の価格高騰が続く中、最少の資源で最大の効果を発揮する「MAX OUT/MAX VALUE」というコンセプトを推進していく。前提として、製品の「 […]

トピックス

関連サイト