2021年11月28日(日)

この人に聞く2017
大喜産業 松下 旭社長

三種の神器を活かす

女性活躍の場広げる

 伝導機器商社の大喜産業は3月21日、本社の新社屋(大阪市西区立売堀1-5-9)での業務を開始した。同社は女性営業の活用推進や東京支店内に設けたパラレルリンクロボットの移動試験設備「東京Labo」の開設など、新たな取り組みを進めている。松下社長に今後の販売戦略や強化策などを聞いた。

松下旭社長
 1946年生まれ。和歌山県出身。和歌山県立田辺高等学校卒。65年同社入社、93年取締役就任、2003年常務取締役、05年取締役副社長、12年取締役社長、16年代表取締役社長に就任し、現在に至る。今年取り組んでいるテーマは「本気!本気の挑戦だけが未来を切り拓く!」
―新社屋が完成しました。
 企業イメージを向上させるという面でも良かった。これから心機一転頑張ろう、という気分だ。

―女性の活用について。
 2008年に女性の営業チームを結成し、チームLA(レディス・アマゾネス)と命名した。現在7人が活躍している。女性活用のきっかけは男性営業の人員不足であったが、女性ならではの視点や心配りなど、お客様から評価も頂き、今では大喜の顔として欠かせない存在になっている。

 一方で、彼女らのキャリアを正しく評価し、活用するための仕組みを導入する必要性を感じている。女性が意欲的に長く力を発揮し続けられるよう仕事内容や就業時間を見直すなど、来期(17年7月)以降、体制作りに取り組んでいきたい。

―どんな体制ですか。
 女性が仕事を続けられるように産休、時短勤務(子供が3歳になるまでの1日原則6時間の短時間勤務)など制度を設けているが、他社の例も見ながら働く環境を良くしたい。また、ロボットの専任担当者に女性社員を指名した。女性は男性以上に探求心が旺盛で、大変熱心に取り組んでいる。将来的には女性役員や管理職も視野に入れ、男女問わず、現場や業務のリーダーへステップアップできる社内体制を構築したい。

ロボで幅広い市場を開拓

―今後強化する分野は。
 ロボット事業に注力する。ものづくりの現場では人手不足が問題になっており、『人手に代わるロボット』というニーズが高まりつつある。詳細は話せないが、新たにAIを持つ協働ロボットを取り扱う予定で、東京・名古屋・大阪の拠点にデモ機を置き、幅広い市場に提案する。

―東京Laboの状況は。
 パラレルリンクロボットを食品業界向けに提案し、多くのお客様に興味を持って頂いている。ロボット本体はもちろん、その周辺機器も含めた生産設備全体へのシナジー効果も期待できる。東京Labo開設の狙いはそこにある。

―今後の課題は。
 新商材・新市場・人材の『三種の神器』を最大限に活かせる企業になること。これは永遠の課題でもあるが、そのための布石はすでに打ちつつある。エンジニアリング強化として、2年前から電機やロボットなどのメーカーや専門商社を定年退職した技術者を採用し、経験で得た技能(知識や人脈)を活かして、新市場の開拓を進めている。そのノウハウを社内の人材育成にも活用したい。我々の業界もインターネット販売の台頭で、これまでの部品やパーツの商売では現状の数値確保すら難しい。それに打ち勝つためには、エンジニアリング力や情報力などの強化を図り、「当社だけが提供できるサービスや提案をどれだけ充実させていけるか」が肝となる。

 女性活用や新分野など新たな取り組みを軌道に乗せ、今期は売上高132億円(前年比約5%増)を見込んでいる。今後、ロボットを含むシステムや装置の受注を拡大させることで、2020年6月期には売上高160億円を目指したい。

日本産機新聞 平成29年(2017年)4月25日号

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