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OMJCリレーインタビュー 三和精密 常務取締役
(OMJC理事)鹿村 佳孝氏
ストレス解消法は?
解決への道、追究
正直なところ、あまりストレスが溜まらないんです。ストレスは、外部からの圧力による苦痛や、理想と現実とのギャップが生み出す不快感。苦痛や不快感には必ず原因があって、解決すれば解消できる。ですから、ストレスは「自分を傷つけるもの」というより、「ある問題が表面化した結果で、解決すべき事に気づく機会」として捉えています。
例えば仕事では、ひた向きに取り組み成果も出しているのに評価が低かったり、礼節をわきまえ周囲への気遣いもしているのに態度を注意されたり。そういう時に苛立つのではなく原因は何かと考える。能力不足か。自らへの過信か。相手の期待・趣向を見誤っているのか。もしくは、あえて見過ごすべき短絡的な反応なのかもしれません。
冷静になり、しっかりと原因を分析する。そして、解決への道をシミュレートして、行動に移してみる。それで解決できなければ、また新たな仮説を立てて試してみる。トライ&エラーを繰り返し、解決できるまでやり続けるんです。
この考え方は、大学の頃に身についたような気がします。建築工学を専攻していたのですが、ゼミの先生がロジカルな思考を勧める方でした。ディベートでは自らの論について、その背景や目的、理由を説明できないといけない。少しでも論理が崩れていると指摘される。ロジックを組み立てて物事を考えることを重ねるうちに、問題は必ず解決できるものとして考え抜く癖が身につきました。
考え抜けば必ず解
常務として経営の一端を担う立場になった今も、そういう考え方で仕事と向き合っているように思います。なぜ売上の伸び率が落ちているのか。社員の士気が高まらない理由は。顧客からのクレームの根本的な原因は。一つひとつ丹念に分析して解決策を考え、それを実行していく。
そのなかには、すぐに解決できないこともあるし、短期的には解決しなくて済むこともある。けれど、そもそも考えることを諦めたことが解決できない原因かもしれないし、放っておくといつか災いをもたらすかもしれない。諦めず、やり過ごさず、解決への糸口を見つけるつもりです。
ただし、この考え方は、全ての物事に当てはめることはできません。例えば、痩せたいと願う女性に「過度の食物摂取が原因です。摂取量を減らし、それを上回る運動をすることで脂肪燃焼を高めれば体重は減るでしょう」などと言ったら、ムッとされるでしょうから(笑)。
プロフィール
1975年生まれ、大阪市出身。2000年大阪大学大学院工学研究科修了、同年三和精密に入社。2012年常務取締役。趣味は食べること。好きな言葉「家内安全」。尊敬する人は盛田昭夫。
※OMJCリレーインタビューは前走者が次走者にインタビューのテーマを投げ掛け、バトンをつないでいきます。次回は、をくだ屋技研・常務の奥田智氏。前走者・鹿村氏の質問は「次世代の経営者に必要と思う資質は?」。
日本産機新聞 平成28年(2016年)5月15日号
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