2017年5月27日(土)

オーエスジー 石川 則男社長
「切削工具市場の行方」を語る

 世界市場は年率2〜3%成長 

 オーエスジー・石川則男社長は、第104回定時株主総会(2月18日)後の株主懇談会で切削工具市場の将来について語った。その概要は次の通り。

車の燃費改善技術が進化
加工が一段と難しく

石川則男社長 オーエスジーの連結売上高を顧客産業別に見ると、自動車産業が50%超、航空機産業が順調に伸長しており10%超、さらに金型産業、精密部品等だ。

 自動車は、燃費偽装問題以降、世界でハイブリッド・プラグインハイブリッドが急増すると見られる。一方、電気自動車は2020年で2%程度(野村証券の資料より)。

 今後、燃費改善技術はさらに進化していくだろう。直噴エンジンノズルの進化、エンジン小型化に伴うトランスミッションの多段化、軽量化に向けたターボチャージャー・カーボンファイバーの採用などが挙げられるが、当社はこれらの加工に注力していく。

 航空機産業では、CFRPやチタン合金など構造部品の軽量化、エンジン部品の耐高圧・高精度化など高度化に向けて、さらに加工が難しい材料に変わっていくだろう。

 加工方法の変化もある。鍛造・鋳造・3Dプリンタの進化により、切りくずを出さない加工(ニヤネットシェイプ)が、従来の粗加工に代わり、切削工具は仕上げに特化されていくだろう。仕上げにはソリッド工具が使われるが、そこにはコーティングが重要。当社は世界12か国にコーティングセンターを展開しているが、さらに強化していく。

 世界の切削工具の市場規模は約2.5兆円で、年率2~3%成長していると見ている。またジョブコーティングの市場は世界で約2千億円(内、切削工具が70%程度)で、年率10%程度成長するだろう。つまり、ソリッド工具、コーティング、燃費改善に向けた自動車、航空機などに注力すれば、切削工具はまだまだ成長市場だと考える。

日本産機新聞 平成29年(2017年)3月15日号

[ ニュース ][ 日本産機新聞 ][ 機械工具業界の出来事 ] カテゴリの関連記事

機械工具商社9社の<br>2017年3月期決算

機械工具商社9社の
2017年3月期決算

4社が増収増益  機械工具上場商社9社の2017年3月期決算が出そろった(トラスコ中山は2017年1-3月期決算)。4社が増収を確保し、5社が減収となったが、上期のマイマスを下期以降の回復で吸収し、減少も小幅におさまった […]

NaITOの坂井社長<br>全機工連の会長に

NaITOの坂井社長
全機工連の会長に

 全日本機械工具商連合会(全機工連)は、前西孝夫会長(エバオン会長)の任期満了に伴い、新会長にNaITOの坂井俊司社長が就任する内定人事を決めた。6月22日に開く総会で正式決定する。  全機工連の会長は東京や大阪の機械工 […]

この人に聞く2017<br>ミツトヨ 沼田 恵明 社長

この人に聞く2017
ミツトヨ 沼田 恵明 社長

開拓者の精神再び 測定機器は生産財へ  今年3月、約10年ぶりに創業家から社長に就任した。2014年に創業80周年を迎え、次の100周年を目指していく中、「かつてのミツトヨが持っていた開拓者精神をもう一度取り戻し、若い世 […]

トピックス

関連サイト