2025年12月31日(水)

この人に聞く2016
ノルトロックジャパン 宮下 進次社長

潜在する締結の課題

解決へプロセス導く

宮下 進次社長 父の宮下浩史氏が創業した、ボルト締結製品を販売するノルトロックジャパンに入社して今年で10年。建設機械や鉄道、建築など様々なユーザーが現場で抱える締結の課題に出会ううちに、使命感のような思いを抱くようになった。

 「ユーザーの多くは製品の品質向上や社会の安全を守るため、より高度な締結技術を求めている。当社が培ってきた緩み止めの技術を生かし、そのお役に立ちたい」と。

 例えば鉄道。近年外需開拓に力を入れるが、技術力で先を行く欧州市場を開拓するにはそれを上回る技術が要る。一方、発電所の保守・点検では熟練者不足を補うための平準化技術が求められているという。

 ノルトロックジャパンが取り扱うのは、独自のウェッジロッキング機構で激しい振動や荷重から緩みを防ぐノルトロック社(スウェーデン)のワッシャーや、複数のジャックボルトで太径ボルトを強力に締結するスーパーボルト社(米国)のジャックボルトテンショナー、昨年買収をしたボルタイト社(英国)の油圧テンショナー。

 課題に悩むユーザーには現場を訪ねて原因を探り、自社で持つ検査機で検証もする。「課題に対し当社製品による解決へのプロセスを導き出す。締結の課題を科学的に解決する方法で多くのユーザーの要望に応えたい」。

 以前はクレーンメーカーの電気工事技師。ボルト締結に興味を持ったのは十数台ものクレーンを持つユーザーの定期点検。ボルトの緩みなどの検査だけで多額の費用。そもそも緩みを防げば―。父の会社で働きたいと思うきっかけだった。

 入社後はイギリスに留学。そしてノルトロック社のスウェーデン本社でマーケティング等を学び、帰国後日本での実務を経て今年1月社長に就任した。「当社独自のノウハウと、海外で学んだマーケティングの経験を生かし、日本のものづくりの課題解決に貢献したい」。

日本産機新聞 平成28年(2016年)3月25日号

情報は未来を描くツール【現場考】

共有で終わらせず、先を考える 自分が所属する部や課、ひいては会社がどのような方向に進むのかという未来予想図を描くことは管理職の重要な業務の一つだ。ただ、これだけ先が読めない時代に未来を描き切るのは簡単なことではない。ある […]

山善・山本猛夫記念奨学基金 今年は4名を認定

山善は、経済的な理由等により、修学困難な学生をサポートすることを目的として、「公益信託山本猛夫記念奨学基金」を1992年に設立し、委託者として支援。今年度は新たに4名の学生が新規奨学生として認定され、11月17日に認定書 […]

大澤科学技術振興財団 25年度は助成9491万円

研究開発33課題、国際交流7件 大澤科学技術振興財団(理事長・大澤伸朗オーエスジー社長)は、2025年度の研究助成テーマを決定。11月7日にホテルアソシア豊橋(愛知県豊橋市)で贈呈式を執り行った。  今年度は、33件の研 […]

トピックス

関連サイト