2026年10月6日(火)

全機工連東京大会 ブロック長に聞く④
東北ブロック長 桑原 茂 氏 (キクニ社長)

ブレない視点必要

桑原茂氏
 1953年生まれ、宮城県塩釜市出身。75年東北学院大学経営学部卒、同年、キクニ入社。83年社長に就任。
 大きくならない国内市場、ネット通販の参入など、業界は厳しい状況にあると思います。東北では、震災後に猶予されていた融資の支払いが始まるなど個別の難しさもある。けれど、嘆いてばかりでも仕方がないと思うんです。むしろ、難しい状況だからこそ、売上に一喜一憂するのではなく、ブレない視点が必要なのではないでしょうか。

 当社はある時期、注力する業界を絞りました。社内の様々な部署から人を選抜し、司令塔となる部署を作りました。在庫の持ち方、必要な知識は何かなどを徹底的に議論し、関係ないと思われる部分ははっきり言って捨てました。

特化し提案力つく

 注力する業界以外で売上増になる話もありましたが、「追いかけなくてもいい」と言い切りました。正しかったかどうかは正直わかりません。

 けれど、特化したおかげで提案力は付いてきたと思っています。お客様以上にお客様を知り「こうしたものは必要じゃないですか」とお客様が気づく前に提案できるようになってきています。

 東北では冬山にねじ一本を届けなければならないこともある。これだけみれば採算は合わない。しかし、こうしたサービスも含めた部分が強みであり、我々にしかできないことだと思います。これを強化していくには人材が不可欠です。だから中長期的な課題は人材育成ですね。特に次代の経営幹部を育成することに注力しています。

 全国大会のテーマは「挑戦する勇気」。当社で言えば、塩釜市の地酒の「裏霞(うらかすみ)」の販売を始めました。お酒を売ること自体が目的ではありません。我々は商社。本来は何をしても、何を売ってもいいはずです。それを社員に伝えたかったんです。もちろん、地域にも貢献したかった。酒類販売は値引きもなく、現金商売なので、「これまでの商売とは全く違う」と感じている社員もいるようなので、意識改革には役立っていると思いますね。

日本産機新聞 平成28年(2016年)8月25日号

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