2025年8月27日(水)

この人に聞く2015
東京都機械工具商業協同組合
理事長 小川 修一氏(オーマット社長)

設計図を描き次代につなぐ

小川新理事長2_R

 斎藤保男前理事長から打診があったのが4月末。急な登板となったが「やる限りは精一杯する」と、就任後すぐに任期2年間のスケジュールを立てた。斎藤前理事長より7歳年長の67歳。「自分の役目は業界の活性化のための設計図を描き、次世代につなぐこと」と「来秋の東京開催の全国大会を成功させること」と明確だ。

 まずは会員企業の本音と現状把握に取り組む。「事務局に全会員を回ってもらい、東機工に何を求めているのか聞く」という。「皆さんが求めることができれば活性化にもつながる」からだ。

 既に課題も見えている。会員の減少ストップと参画意識の向上だ。平成元年に550社あった会員数が27年には261社と半減。「倒産や廃業もあるが、組合活動への参画意識が低いのもその一つだ。何らかの形で多くの人が参加できるようにしたい」と意気込む。

 8つある支部と青年部活動の活性化も課題だ。「支部活動にどれだけ参加しているのかなど調べたい。必要なら支部同士の合併なども考えたい」と理事の間ではそんな意見も出ているという。現在20社しかいない、青年部の増員も課題だ。「業界を将来支えていく組織。内外に認知してもらえるボリュームにしたい。そのために何ができるのか話し合っていきたい」という。さらに「ものづくりを支えているというプライドを持てる業界にしていきたい」と意識変革も課題に挙げる。

 改革への意識が高いのも、自社が業界に先駆けて変化してきたからかもしれない。02年に卸部門をジーネットに売却した。「自社の将来を想い実行した」と冷静に振り返る。組合活動も冷静に改革を進める考えだ。

 任期は2年。出来ることにも限りはある。「絵画で言えばデッサンぐらい描ければと思う。色を付けて完成させるのは次世代の役目」とし、2年間で東機工の方向性を明確にしていく。


プロフィール

1971年、小川商店(現オーマット)入社。75年同社代表取締役。2009年東機工理事、港支部長。15年副理事長。昭和23年生まれ、67歳。東京出身。


日本産機新聞 平成27年(2015年)6月25日号

二村機器 二村  忠宏社長「グローバル展開を加速」【特集:メーカートップインタビュー】

東南アジア、インド、EUも 昨年を振り返って。 タイやベトナムなど東南アジアからインド市場にかけて海外強化を図っているが、まだ道半ばだ。引き続き、日本の代理店やローカル商社と関係強化を図り、各国の市場動向やニーズを見極め […]

BIG  DAISHOWA  Japan 西野  秀哉社長「深彫り加工の高能率化」【特集:メーカートップインタビュー】

淡路工場でこだわり体感を 今年注力しているのは。 自動車部品や半導体製造装置など大物部品が増えている中で、深彫り加工の高速・高能率化、高精度化へのニーズが高まっている。そんなお客様に、「スマートダンパー」を提案している。 […]

日研工作所 長濱  明治社長「“ナノ”と“黒”で工場を変える」【特集:メーカートップインタビュー】

自動化・無人化に新アプローチ 今年、注力することは。 最適な「削り」をご提案するだけでなく、社会課題となっている製造現場の人手不足に対し、独自の提案で解決のお手伝いをしたい。人手不足を補う自動化・無人加工の提案に加え、働 […]

トピックス

関連サイト