2026年9月12日(土)

同意点を見つけて認める 質問を交えて相手に考えさせる 〜仕事考〜

議論を進める

会議でもそれ以外の場面でも、議論の機会はいたる所にある。そして、意見の違いから、議論が白熱し、激しい言葉が飛び交う場面に出くわすことも多い。その時に、相手を論破してギャフンと言わせてやろうとアドレナリン全開になるか、そうでないか。

相手を説き伏せようとして、敵対的な態度になると、相手の心を閉ざさせ、下手をすると怒らせてしまう。そして、相手は自分の意見・見方を正当化し、こちらの意見を真っ向から否定する。あるいは政治家のように、その場しのぎのことを言うけれど、本心では自分の考えを全く変えようとしない。そんな人に対して、完璧な論理やデータによる反論は、むしろ相手の興奮を助長し、自分の意見に固執してしまう。心を開いてお互いに耳を傾けることができなくなってしまうのだ。意見が出ない会議は問題だが、荒れる会議も困る。

私は心理学を学んだわけではないが、相手が感情的になった場合、自分は落ち着いた態度を保った方が良さそうだ。穏やかでいれば、相手の怒りを煽ることは無い。そして、相手を打ち負かすのではなく、相手の論点の中に同意できる点を見つけて認める。相手の主張にも一理あることを表明すれば、同じ態度に変わるだろう。自分の主張を疑問視するゆとりが生まれ、再度考えようとする心理になる。ここで話し合う環境ができる。

こちらの正当性を納得させるというよりも、相手の心を開かせ、自分が間違っているかもしれないと考えさせることができれば、話は前へ進む。それでも議論が激しくなった時は、一旦間をおいて「どんな視点のデータが必要でしょうか」などと質問を投げかけるのも方法という。答えを考えるように導くことで、一緒に最善を見つけ出す空気をつくることができる。

相手を論破するのではなく、相手の意見の中の同意できる部分を明らかにし、穏やかな態度で、絞り込んだこちらの論拠を伝える。多様性の時代だからこそ議論の姿勢に注意し、建設的な意見を交わしたい。

日本産機新聞 2022年10月20日

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