2026年8月10日(月)

【商社トップインタビュー】エバオン / 前西  衛社長「物流改革、商品確実に届ける」

コロナ禍によるデジタル活用の加速から始まり、半導体をはじめとしたモノ不足や素材の高騰、混乱が続くウクライナ情勢などの諸問題は収束の兆しが見えず、先行きの見通しはますます難しくなっていく。さらにカーボンニュートラル(CN)やSDGsといった社会課題への対応も求められており、経営環境の変化はまだまだ続くだろう。それらの変化の中で、機械工具卸商社は何を重視し、どのように対応していくのか。今年注力することについて、15社に聞いた。

海外展開の基礎つくる

エバオン 前西  衛社長

今年最も取り組むことは。

物流改革。全ての在庫を正確に管理し、お客様に商品を納期通りにお届けする。商社として当たり前のことだが、この当たり前をときにできていない。在庫が無いのに受注し出荷できない。受注したのと別の商品を出荷する。そうしたことが起こらないよう物流改革を進めていく。

トラブルの原因は。

この数年、在庫の商品点数と量を増やし続けてきたことが大きな理由。当社の主力商品はベアリング。全取扱量の約70%にあたり、いまや在庫は5万点にもなり保管するスペースが狭くなっていた。加えてベアリングや形状や仕様で類似する商品が極めて多く、誤って出荷することが多かった。

物流改革は今年で3年目を迎えます。

かねての課題を解決するため3年前に改革プロジェクトをスタート。昨年には浜松市(静岡県)に物流センターを新設し、本社と東大阪の在庫の一部を移管したが充足していない。より余裕を持って効率良く在庫を保管できる物流体制を今後も模索していく。一方で在庫を完全にデジタル管理する仕組みも導入したい。

将来の成長戦略をどのように考えていますか。

当社の強みはベアリングの豊富な在庫。どの商社に問い合わせても見つからない。そんなお困りのお客様から注文を頂くことが多い。この販売スタイルを中国や東南アジアでも展開したい。現地でも日本と同じように市場に少ないベアリングを求めるニーズがある。そのニーズに応えたい。

そのための物流改革。

いま取り組む物流改革は、海外展開強化の基礎づくりでもある。在庫を全て正確に管理し、欲しい商品を時間通りに届ける。その力が無くては、海外でも成し得ない。中国や東南アジアの製造業はさらに発展しベアリングの需要も増えるはず。その需要を開拓するためにも日本で物流の力を確立する。

日本産機新聞 2022年7月20日

[ トップインタビュー ][ 日本産機新聞 ][ 特集 ] カテゴリの関連記事

暑中号特別企画 機械工具販売店の人材採用・育成戦略

機械工具販売店が人材採用と育成に力を入れている。人材の確保・定着が課題となる中、採用拠点の開設やSNSを活用した情報発信など各社が独自の施策を展開し、将来の成長につなげる。事業の持続的な発展を見据え、人材戦略を進める販売 […]

三共精機「Uターン学生の採用に力」【特集:機械工具販売店の人材採用・育成戦略】

「2027年4月入社は現時点で2名決まった。挑戦する気持ち、自己の成長を目指す若手の採用を強化したい」と話すのは経営戦略室の池ノ上理沙氏。今年4月から東京オフィスに採用拠点を設け、地方の若者が東京へ進学し、再び故郷に戻っ […]

コハラ「技術者が10年で6倍に」【特集:機械工具販売店の人材採用・育成戦略】

ユーザーのベテランと若手を採用 営業を強化するのか、技術力を鍛えるのかー。企業の戦略や方針によって必要な人材や育成方法は異なる。コハラは「システムインテグレーター(SIer)機能を持つ」という明確な方針の元、積極的に人材 […]

トピックス

関連サイト